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明るい就労支援施設は作れるのか。(後編)

前回の続きです。明るい就労支援施設を作るために大切な物件探し。国宝東寺の真横の物件との出会いは衝撃的だった。窓から東寺が一望でき、ここに身を置くだけで心がすっと晴れるようなそんな施設にできると確信した。

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そしてご縁があってお付き合いさせていただいている会社と、共同事業としてこの新しい就労支援施設「UTAU」をつくることになった。障がいを持つ人が、それぞれの個性や自分のしたいことを胸に秘めるだけでなく、歌うように心地よく仕事に関わり可能性を広げていってほしい。そんな思いを込めて名前を決めた。

就労支援施設を作るときの大きなハードルが2つあると言われている。1つは施設。バリアフリーや建築基準など特に京都は高い基準が設けられている。2つはサービス管理責任者の資格をもつ人に来てもらわないと開設することはできないが、どちらも出会いに恵まれクリアすることができた。

あとは中身をどうしていくか。就労支援施設はチラシの折り込みや箱の組み立て、梱包など内職のイメージが強い。もちろんそれぞれの適正に合わせる必要があるが、UTAUでは新しいモデルの仕事作りをすることにした。まるい形のプリンと焼き菓子を作る製菓・パティシエコース。このコースでは1FのカフェだけでなくOEMとしてお菓子作りの依頼を企業や他の飲食店・小売店から受けパティシエが監修しオリジナルのお菓子をつくり販売する。

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もう一つは利用者のイラストを商品化するデザイン・オンラインコース。個性的かつ魅力的な利用者さんのイラストやデザインをポストカードやハンカチ、Tシャツなどオリジナルグッズを作り、お菓子と一緒にゆくゆくは全国へオンラインで販売する。その制作、受注から発送までの仕事に関わってもらえるコースの2つに分けることにした。

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実際に自分たちが作ったものが、「価値のあるもの」として人の手に渡り、その喜びを分かち合う。今までできなかったことができるようになる。価値のあるものづくりに関わることで良い循環を生み出す。現に、UTAUでは工賃とよばれる利用者さんへお渡しする対価も京都市の平均額の約2倍近くで設定している。

主人公はあくまで僕ではない。土壌となって、来ていただく利用者と関わるスタッフの可能性がすくすくと育つ未来を描いていきたい。

明日7月1日、「うたうプリン」と就労支援B型事業所UTAUのオープンを迎える。

京丹波のブランド卵「黒たんば」と酪農牛乳を使ったなめらかプリンや、卵かけご飯、プリン氷など農家直送の原材料をぜひ味わっていただきたい。

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営業時間11:00〜17:30 〒601-8428
京都府京都市南区東寺東門前町91
TEL/FAX : 075-202-4101
E-mail: utau2021@gmail.com

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