1組目「電子音響」による文化芸術交流/景井雅之(北海道)X-ADD(九州)
2024年3月9日に北九州市・門司画廊MoGAにて開催された北海道×九州文化芸術交流 in 門司港。
文化や芸術に携わる北と南の5組の出演者が集い、それぞれの分野を越えたり越えなかったりしながら交流を重ねました。
1組目のテーマは「電子音響」ということで、九州からはX-addさんが参加されました。
機材はシンセサイザーとタブレットのみというシンプルな構成です。
大学生の時にシンセサイザーと出会い、本を読んだりしながらもほぼ独学で遊びながら音作りをしていたそうです。
偶然性による音との出会いを大事にされているというお話も。
15分程度の短い時間ですが、演奏もしていただきました。
X-add(九州)
あだ花の百花繚乱ともいべき1980年代京都の音楽シーンに、DX100をひっさげ突如現れ消えたシンセ奏者、X-add。
のちに伝説となった吉田寮食堂ライブ・深泥池ゲリラライブなどでの映像記録は、一切残っておらず、幻のファーストアルバム「ねんちゃく」のみが、その存在を知る手がかりとなっている。
北海道からは作曲家の景井雅之さんが参加されました。
幼いころに虫の鳴き声に魅了されて音楽に目覚めたこと、しし座流星群を見たときに音楽が聞こえてきて、自分でも音楽を作れたら星と繋がれるんじゃないかと音作りに興味を覚えたこと。
雪に包まれたときに静寂を感じることができ、その感覚をとても大事にしていること。
大自然の中で音への意識が芽生えていったこともあり、本人の中で自然と音楽が非常に繋がっているように感じました。
景井 雅之(北海道)
音楽領域を拡張する作曲家・サウンドアーティスト。
日本の美意識を反映した創作活動を行う。
'21年 TOKYO2020オリンピック開会式音楽担当。
印象的だったのは、二人とも音楽に興味があるというよりかは「音」そのものにより強い興味があること。
メロディーというよりも、まずはひとつの音にしっかりと感動し、そのひとつひとつを紡いだり、集めたりすることで音楽にしているような印象を受けました。
電子音楽というとデジタルな印象がありますけれども
お二人からはどことなくアナログ感や生っぽさを感じて
それはきっと音に対する捉え方であったり、身体感覚が影響しているのかなと感じました。
景井さんの楽曲の一部はこちらから聞くことができます。
来場者との対話の時間もあり、1組目からなかなか濃厚な交流が生まれていました。