ゆとり教育や働き方改革がうまくいっていないのはなぜか
ゆとり教育や働き方改革って制度としてあまりうまくいっている感じがしなくて、モヤモヤするなーと思っていました。
なんでうまくいっていないか考えた時に、おそらく勉強や仕事が楽しくないという前提の制度だからではないかという結論に至りました。
ゆとり教育では、それ以前と比べて授業時間が大幅に減りました。
結果、学力低下がおきたと言われています。
ゆとり教育は知識量重視の詰め込み教育から、思考力を鍛える教育に重点を置くという目的で実施されたようです。
詰め込み型の教育よりも思考力を鍛える教育を重視した方が良いという考えは理解できます。
でも、それと授業時間を減らすのは別の話ではないでしょうか。
「授業時間を減らしたほうが良い」とされるのは、そもそも授業の時間が楽しくないものという前提になった考え方のように思えてなりません。
確かに私も学生の時は勉強が楽しいものという感覚はあまりありませんでしたし、ゆとり教育が導入されて完全週休2日になった時などは嬉しかった記憶があります。
ただ、勉強はそもそも楽しいものという価値観の人が多くなれば、授業時間が減ることはむしろ悲しいことだし、全国的に学力が低下するという事態も起きにくいのではないかと思います。
授業時間を減らすことを国が推奨することは、授業の時間はそもそも楽しくないという価値観を国民に根付かせているような気がしてしまいます。
働き方改革についても同様のことが言えます。
働き方改革では残業時間を減らしたり、有休の取得率を上げることなどにフォーカスが当たっているのが目立ちます。
確かに、残業時間が多かったり、休みが取れないことで体を壊したり病気になってしまう人が多いのは問題なので、残業を減らす仕組みも大事かもしれません。
でも、残業が少ない方が良いとか、休みは多い方が良いという考えは、そもそも仕事が楽しくないという前提になっている気がしてなりません。
残業時間を減らすことを国が推奨することは、これまた、そもそも仕事は楽しくないという考えを国民に根付かせてしまうのではないかと懸念してしまいます。
もちろん、仕事に対する考え方は人それぞれなので、必要最低限の時間だけ働いて、最低限のお金さえもらえれば良いという人もいます。
そういう人達を否定するつもりは全くなくて、そういう人のためにはきっと残業時間を減らしたり、有休を取得しやすくする制度は有効に働くと思います。
ただ、人よりも多く働きたいという人にとっては、むしろ足かせになってしまうこともあります。
勉強も仕事も、楽しくないと感じる人もいれば、楽しいと感じる人もいます。
色んな価値観の人がいることを前提として制度を考えなければ、多くの人が幸せになる国にはなっていかない気がします。
何より、勉強も仕事も本来楽しいものである、という価値観を根付かせていくことに力を入れることが必要ではないでしょうか。
私がこのようなことを考えるきっかけになったのは、オリラジのあっちゃんの著書「労働2.0」を読んだことがきっかけです。
仕事に対する価値観をアップデートしたい人におすすめです。
この記事が参加している募集
サポートいただくとめちゃくちゃ喜びます。素敵なコンテンツを発信できるように使わせていただきます。