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新人研修が映像配信になったら

新型コロナウィルスの感染者が増えてきて、新入社員研修も自宅待機で映像配信になる可能性が出てきました。

私の住んでいる地域はまだ感染者が少ないため、今のところ自宅待機の可能性は低そうですが、東京の本社は様々な可能性を考えて動いていく必要がありそうです。

仮にロックダウン(首都封鎖)が起これば、研修が映像配信になってしまう事態は免れないでしょう。
研修の映像配信は、想像するだけでもかなり課題が多く、ハードルが高いです。

評価を付けるのが最大の課題

映像配信になると、研修生のリアクションや空気感などが分かりにくくなることが想像されるので、普段と比べると講義も相当やりにくくなると思います。

ただ、それよりも大きな問題が、評価を付けるのが難しいということです。

私たちが実施している研修では、毎週講師が研修生1人1人の評価を付けて、各企業の担当者に報告しています。
この時、プログラミングに関する技術面はもちろんのこと、挨拶や報連相、身だしなみなどのマナー、質問の積極性などの業務意識、グループワークでの協調性やリーダーシップなど、社会人として働いていくうえで必要になるスキルを全般的に評価し、1人1人に講師がコメントを付けていきます。

ただでさえ、研修中に10数名~20数名の報告書を作成するのは、講師にとって最も難しく時間のかかる業務なのですが、映像配信になったらその難しさは各段に上がることが予想されます。

まず、身だしなみや挨拶、講義中の受講態度といったマナーに関するところは、直接対面で会っていないと正確な情報を把握するのは難しそうです。
遠隔だとグループワークなども非常にやりにくくなるので、グループで作業しているときの周りとのコミュニケーションスキルが把握しにくくなります。
また、研修ではスピーチなど、人前で話す力や、自分が伝えたいことを伝える鍛えるためのカリキュラムもあるのですが、研修がリモートになると人前で話す能力を見るのは至難の業ではないかと思ってしまいます。

休憩中をどう過ごすか

もう一つの懸念点は、休憩時間をどう過ごすかということ。
休憩中は、近くにいる研修生と雑談をすることもあるのですが、リモートになってしまうと雑談もハードルが上がりそうです。
対面で講義をしているときは、休憩時間に少人数と雑談をすることも簡単ですが、全員で映像がつながっている状態だと、特定の人と個人的な雑談をすることのハードルは上がりそうです。

雑談ができなくなると、その人に関するの情報収集ができなくなるのはもちろんのこと、信頼関係を築くのに時間がかかることが最大の懸念点です。

1日~数日で終わる研修なら、伝え方の方が重要になりますが、3ヵ月という期間の研修の場合、相手との信頼関係が最も重要です。
信頼関係を築く上では雑談はかなり重要になるので、雑談がしにくい状況というのは、かなり研修のハードルが上がります。

配信になることのメリット

ここまで、研修が配信になることで大変になるであろうことを書いてきましたが、逆にメリットになることもあると思います。

まず、私自身、映像配信で研修を実施したことがないので、仮に実施することになった場合、新しい知見は多く得られると思います。
映像配信での講義スキルを身に付けることができれば、YouTubeやUdemyのような動画コンテンツの作成にも活かせると思うので、自分の活動の幅が広がると思えば、それは大きなメリットでもあります。

今までやったことがないことを実際にやってみると、想像通りにいかないことがほどんどです。
そう考えると、仮に研修を映像配信にした場合、予想外のことが多く起こることでしょう。
それは大変でもありますが、多くの知見や経験を得られるという点ではメリットな部分もあります。

今後どうなっていくのか

今このnoteを書いている時点では、研修がどういう進め方をするのかはまだ分かっていません。
ただ、今の状況を見る限り、今後は想定外のことが起こることを想定しておく必要がありそうです。

今は様々な企業でリモートワークが多くなり、映像配信に切り替えたコンテンツもたくさんあると思うので、積極的に情報収集しながら、色々なシナリオを考えていく必要がありそうです。

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