教育者に必要な能力は編集力かも
講師をしていると、講義で使用するテキストを作成する機会が多いです。
いつも作り始めるときは、分かりやすく洗練された内容のテキストを作ろうと張り切ります。
けど、作り始めてしばらく経つと、結局は分かりやすく書かれた入門書をおすすめして読んでもらった方が良くね?と思ったり、公式サイトを見てマニュアル(リファレンス)を熟読してもらった方が良くね?という考えに行き着きます。
専門分野について分かりやすく伝えるスキルは教育の仕事をしている人間にとっての必須スキルとも言えますが、今はあらゆる分野で分かりやすい入門書や動画コンテンツが豊富にあります。
であれば、自分自身が分かりやすく伝える能力を持たなくても、どのタイミングでどのコンテンツを使えばより効率よく成長できるのかを示すことさえできれば、むしろその方が教育者としては優れているのかもしれません。
ただ、教育者自身が豊富な知識や分かりやすく伝えるスキルを持っていないと、教育される側からの信頼を得るのは難しいので、そういう意味では分かりやすく伝えるスキルもやはり必要にはなるのでしょう。
しかし、自分で一から分かりやすいコンテンツを作成するスキルは今の時代、教育者にはあまり求められていないスキルなのかもしれないなと思います。
既存のコンテンツをつぎはぎして、適切なタイミングで適切なコンテンツへと誘導することができる能力の方が重要そうです。
素材を見つけてきて、それを組み合わせて全体像を示す。
これからの教育者は、編集力が重要なのかもしれません。
とはいえ、最も重要なことは学び続けること
自分で一から分かりやすいコンテンツを作成するためには、それなりに豊富な知識が必要になるので、日頃から学び続けている教育者でなければ難しいでしょう。
ただ、既存のコンテンツをつなぎ合わせて最適な教育をしていくにしても、教育者が質の高いコンテンツをたくさん知っておく必要があるので、こちらの場合も結局学び続けることが必要になりそうです。
突き詰めると、どんな時代でも現状に満足せずに学び続けている教育者が最強の教育者なんだろなと思います。
少し参考にした書籍
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