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就職して早々に会社を辞めてしまうのはいかがなものか

今の時代は転職することが割と当たり前になってきました。
なので、今就職活動をしている、あるいはこれから就職活動を始める学生さんも、いつかは転職するだろうと思いながら就活をしている人も少なく無いように思います。

転職は悪いことではありません。
私も一度転職しているし、やはり1つの会社にい続けるよりも複数の会社を経験している人の方が視野が広くて柔軟な考えができるように思います。
ただ、就職してから早々に(例えば1年以内とか)で退職してしまうのは個人的にはいかがなものかと思っています。
今回はそんな話。

まず、私個人の考えとして、自分がやりたいことを実現するため、あるいは自分の成長のために、会社を利用すると考えるのは悪いことではないと思います。
むしろ、会社にとって都合の良いように利用される人になってしまうと、働いていても楽しくないですし、何より、会社に言われたことしかやらない人になってしまうと大きな成果も出せないと思います。
だから、自分がやりたいことをやるために会社という仕組みを利用するという考え方は推奨したいです。

でも、だからと言って、入社して間もない段階で「雰囲気が合わなそうだから辞めよう」とか「この会社では自分のやりたいことが出来なさそうだから辞めよう」とか「この会社では成長出来なさそうだから辞めよう」と考えるのは良くない。
それはあまりにも自分本位。
辞めようと考える前に、会社側の視点も知ることが大事です。

まず、入社するとその時点で1ヶ月単位で給料が支払われます。
そして、保険料や年金、所得税など、面倒な支払いなどは会社が個人に代わって払ってくれます。
そして、その辺りのお金のやりくりをするために手続きなど、色々と肩代わりしてやってくれます。
また、仕事で使う備品なども調達しているはずです。
つまり、会社というのは人が1人増えるだけでもかなりのコストがかかるのです。
そしてそのお金はどこで賄っているかというと、ほかでもないその会社の社員が働いて稼いだ分の売上です。

即戦力として中途採用された人であれば、入社してすぐに自分にかかるコスト以上の売上を回収することは可能かもしれませんが、新卒採用の場合はまずそんなことはありません。
新卒採用の場合、業種にもよるかと思いますが、少なくとも最初の1年くらいは、自分にかかっているコスト以上の売上を回収することは難しいです。
つまり、新入社員というのは、初めの数年はいるだけで会社にとっては赤字の存在です。
それでも、数年後には成長して会社にとって利益をもたらしてくれると信じて採用をしているわけです。

そう考えると、仮に新卒で入社して1年以内で辞めてしまったとすると、会社側にとっては赤字を発生させただけの迷惑な存在になってしまう可能性があります。
退職・転職を考えるときはそのことは念頭に置いておくべきでしょう。
辞めた後に転職活動をしたとしても、企業側からは、「自分本位で物事を考えている人」「会社に利益をもたらす前に辞めるかもしれない人」と認識されても不思議ではありません。
そう思われてしまうと転職活動でも不利になってしまいます。

ただし、過度なパワハラがある、などの場合は話は別です。
体力的に限界でこのままでは体がもたない、精神的ストレスが大きくて精神を病んでしまいそう、という場合は明らかに会社側に責任があるので、働いていた期間やかかったコストなどは考えずに早々に辞めるべきです。
体を壊したり、精神を病んでしまったら、しばらくの間働けなくなってしまうかもしれません。
そうなってしまうと自分にとっても会社側にとっても良いことは一つもないので、早々と辞めた方が良いと思います。

でも、そうでない場合。
つまり、会社から過度な理不尽を要求されていないなら、退職・転職を考えるときは、会社に何をしてもらっているのかを一度考えておく必要があるでしょう。

やむを得ない事情でどうしても退職する必要がある、あるいはどうしても退職したい気持ちが抑えられない、という場合もあるかもしれません。
そんな場合は思い切って退職する選択肢もありだと思います。
ただ、雇ってくれた企業に対する感謝の気持ち、迷惑をかけてしまったという事実を受け入れることが必要でしょう。

一緒に働きたいかどうかを見極めるとき、自分本位でしか物事を考えられない人と、相手の立場に立って物事を考えられるかの差は非常に重要なポイントです。
転職活動を成功させるためのポイントの一つは、退職した会社に対する感謝や、迷惑をかけたという自負を持つことかもしれません。

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