人前で話すコツ

私は今は講師の仕事をしているので、人前で話すこともある程度慣れてきましたが、元々は目立つのは嫌で人前で話すことは苦手でした。
そんな私でも人前で話すことができるようになったので、講師になる過程で身に付けた人前で話すコツを書き残したいと思います。
大半はプレゼンや話し方の本を読んだ中から自分が特に良かった内容を参考にしています。
今現在人前で話すのが苦手で、それを克服したいと考えている人の参考になればと思います。

最も大切なこと

人前で話すうえで最も大切なことは、人前で話すことを楽しむことです。
話している人が楽しそうにしていると、話を聞いている人もなんとなく楽しい気持ちになります。
逆に、話している人がつまらなそうに話していると、聞いている側も楽しい気持ちになりません。
なので楽しんで話すことがとても大事です。

楽しんで話をするためには、まず笑顔を意識することが大切です。
笑顔で話していると、自然と楽しい気持ちにもなってきます。

そして、これも非常に大事ですが、相手との対話を意識することが大事です。
一方的に話し手が聞き手に話しかけているだけの状況よりも、お互いのコミュニケーションだと思って話すと、緊張もほぐれますし、話していても楽しくなります。
人前で話す場合、1対多となることが多いと思いますが、1対1の時と同じように言葉のキャッチボールを意識すると話すことが楽になります。
相手を対話するためには、視線を相手の方に向けることが大事です。
はじめは見られていることに緊張するかもしれませんが、1対1の会話と同じことを意識して目線を配ってみましょう。

「どうやって相手に伝えるか」に最善をつくす

人前で話すとき、特に大勢の人の前で話すときは、大勢の人からの注目を一斉に浴びることになります。
そのため、自分がどう見られているか、を意識して緊張することがあるかと思います。
しかし、自分の評価ばかりを気にしている人には相手に響く良い話をすることはできません。
人前で話すいうことは、自分にとって伝えたい何かを伝えるために話しているはずです。
なので、「どうすれば自分が伝えたいことを相手に伝えることができるか」に最善を尽くしましょう。
そうすることで相手に響くような話しができるようになります。

緊張はしてもいい

人前で話すのが苦手というひとの中には、「緊張してしまうから苦手」という人も多いのではないでしょうか。
実際のところ、緊張することと、苦手かどうかはあまり関係ありません。
どれだけ慣れていたとしても、人前で話すことで緊張することはあります。
何度も同じメンバーを相手に話をするのであれば、時間が経てば徐々に慣れて最終的にほとんど緊張することはなくなりますが、初見の人たちを相手に話をするときは、人前で話すことに慣れている人でも緊張します。
ですので、緊張すること自体をマイナスにとらえないようにするが一つ大事なポイントです。

むしろ適度な緊張は、全く緊張していない状態よりもパフォーマンスを上げてくれるという話もあります。
ただ、緊張にも良い緊張と悪い緊張の2種類があります。
自分の準備不足のせいで緊張してしまうのは、ダメな緊張です。
これはどうしようもありません。
事前に準備が必要な場合、きちんと事前に万全な準備をしておくことが大事です。
徹底的に準備をして、そのうえで緊張するというのは、それだけ人前で話すことに本気で取り組んでいるということです。
なので、むしろ緊張するのは良いことだととらえたほうが良いでしょう。

あとは場慣れしているかどうかの問題です。
全く人前で話す経験がない人は、最初は極度に緊張してしまう事もありますが、経験を積んで徐々に苦手意識がなくなれば、極度に緊張することは少なくなってきます。
なので人前で話すことに苦手意識を持っている人はたくさん経験を積んで苦手意識をなくすことが大事です。

話し方

ここまでの話は主に意識に着目した内容でしたが、ここからは具体的なテクニックの話です。

相手に届く声を出す

私は普段の会話の中では声が小さいので、講師になった時は後ろの人まで届く声を出せるようになるまで苦労しました。
ですが、声の出し方も意識の問題と慣れである程度解決します。
届く声を出すコツを上げます。

・一番後ろの人にめがけて声を出す
・姿勢を伸ばす
・声の大きさは吐く息の量だと認識する。大きな声を出すことを意識するのではなく、吐く息の量を増やすことを意識する。
・口を大きく開ける

これらを意識するだけで届きやすい声になります。

また、声の大きさはずっと大きければよいわけではありません。
基本的には声は大きい方が聞き取りやすいですが、ずっと同じボリュームだと、聞いていて大事な箇所とそうでない個所が分かりにくくなります。
大事な箇所は強調するために1ランク大きな声を出す。
または、逆に声を小さくして、相手が耳を傾けるように仕向けるテクニックもあります。
つまり、抑揚を付けることで話にメリハリを付けると、伝えたいことが伝わりやすくなります。

話のスピードに抑揚をつける

話すときのスピードは基本的にゆっくりの方が相手は聞き取りやすいです。
しかし、ずっとゆっくり同じスピードで話すよりも、重要な箇所とそうでない個所でスピードに抑揚をつける方が大事なことが伝わりやすくなります。
重要な箇所はゆっくり話す。
重要でない個所は、普通か少し早口で話す。
という風に話すスピードに抑揚を付けてると良いでしょう。

動きを付ける

話すときにジェスチャーを入れて話すと、相手の印象に残りやすくなるのでおすすめです。
ただし、動きが小さすぎると、むしろ自信がなさそうに見えることがあるので、ジェスチャーをするなら大げさにやる方が自信があるように見えて効果的です。

話の構成

話し方がどんなに上手でも、話の構成に悪いと相手に何も伝わらず台無しになってしまいます。
どんな構成にするのがが良いかは、話の内容によっても変わってくるかと思いますが、伝わりやすさを考えた時の基本的な構成は共通しています。

・テーマ
・結論
・理由
・まとめ

のような構成が最も伝わりやすいです。
内容や時間次第で他の要素が入ることもありますが、基本的な構成をこのような順番にすると良いと思います。


スライドのつくり方

人前で話す場面には様々なシチュエーションがあるかと思いますが、プレゼンの場のような、スライドを用いて話す機会もあるかと思います。
そのような場合の、スライドのつくり方についても触れておきます。

スライドのポイントは、極力文字を読ませないようにすることです。
つまり、文字をなくす、または最小限に止めることがポイントです。
なぜそうするかというと、文字を多くすると、聞き手が文字を読むことに集中してしまうため、話を聞くことに集中できなくなってしまうからです。
文字を載せる場合でも、基本的には1スライドに1メッセージまでとしましょう。
そして、フォントサイズを大きくし、1文を短くすることで、短時間で内容が頭に入るように工夫しましょう。

スライドは、相手に話の詳細を伝えるためのモノではなく、あくまでも話に興味を持たせるため、そして話を面白くするためのツールです。
ツールを有効に活用して、話が相手に伝わりやすくなるように工夫してみましょう。


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