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コードが何も書かれていないプログラム

私が新入社員研修でプログラミングの講義を受けていた時、印象に残っている講師の言葉があります。それは「一番良いプログラムはコードが何も書かれていないプログラム」というもの。言い回しはもしかすると微妙に違うかもしれませんが、「プログラムは基本的に何も書かないのが一番良い」というニュアンスで言っていた言葉です。プログラムというのはそもそもコードを書かなければ何も始まらないので、半分冗談で言っているようにも思います。実際、一緒に研修を受けていた同期の中には冗談だと捉えて笑っている人もいました。ですが、その時の講師のトーンは冗談ではなく本気のトーンでした。そして私も、この言葉をそのままの意味で本気で捉えました。

この理屈はもちろん根拠があって、プログラムというのは人が書いた時点でどこかにバグが混入します。そして書いているコードの量が多ければ多いほどバグも必然的に多くなります。そもそも人が書いている時点で完璧なプログラムというもんは存在せず、結果、最もバグが少ない優れたプログラムというのはコード何も書かれていないプログラム。という理屈です。

これは個人的には真理だと思っています。私はその言葉に大きな影響を受けました。

エンジニアとしてプログラミングをしていく以上コードを書かないわけにもいきませんが、プログラミングする時に、いかにコードを書かずにプログラムを完成させられるかを必死に考えるようになりました。常にそのように考えながらプログラミングしていたおかげで、自分の中ではそれなりに効率良く、洗練されたコードを書くスキルは大きく伸びたように思います。

今は講師になって私がプログラミングを教える立場になりましたが、私も研修をするときこの思想を伝えるようにしています。コードを書かずにプログラミングをするのは、ノーコードのツールでも使わない限り無理な話ですが、どうすればコードを極力書かずにプログラムが作れるかを考えることは、自身のプログラミングスキルを伸ばすのに重要な要素だと思います。

コードを書かないようにプログラムを作るメリットをまとめると

・バグが少なくなる
・コード量が減ることで結果的にテストの量も減らせる
・プログラミングスキルが伸ばせる

などが上げられます。

プログラミングを学んでいるという方は、コードを書かずにプログラムを書くことを意識してみるとプログラミングスキル向上につながるので、是非意識してみてください。

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