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『君たちはどう生きるか』 観てきました

かへっ、かへっ、かへっ。
緑がうっそうとしながらも美しい現実世界から一転ファンタージーの世界へ。どちらの世界もとにかく美しかった。光がとてつもなく美しい。石が生きている!!冒頭の熱すらも美しく、熱い。飛ぶ、落ちる、風が私の体を抜けていつのまにかスクリーンの中にいる。
気持ちがいい疾走感。
物語の終わりがいい。

エンドロールを見ながら、米津玄師の歌声を聴きながら、私は今何を観たんだろうか?なんの世界にいたんだろうか?しばし呆然となりました。もう一度あの世界へ。また観に行くと思います。

私の語彙力でネタバレをさけながら、映画『君たちはどう生きるか』の感想を書くことができるのか?いや、無理そう・・・でもいろいろ出てくる、Twitterでは文字数が足りない。ここに書きます!

ジブリからのLINEで



これは最新ジブリ作品、ではなく「宮崎駿」さん


前情報がまったく無しなので、どこまでがネタバレになるのかわからない。あえてギリギリの線で表現すると、この作品は宮崎駿監督の自伝も含んでいるのかもしれない。1枚だけ公表されているアオサギ?の絵は、あの鳥?は劇中で出てきますがあれはプロデューサーでジブリ現社長の鈴木敏雄さんですね。(私の憶測ですよ)
想像以上の作品です。いや、何も情報がなく観たので何も想像できていなかったけど。

どう語っていいかわからない作品ですが、不思議です、とてもとてもよかった。ネットでは難解だと酷評が多い印象を受けますが、私は真逆。あのポスターの絵のイメージからスクリーンに何が出てくるのか知識ゼロというのはいろんなものを委ねるということでもあります。自分の時間やお金や。
ちょっとした賭けです。(劇場が近くにないので車で1時間40ほど走らせました)
タイトルからして、少しでも説教ぽいところがあればきっと寝てしまうだろう。と確信していましたが、とんでもない。これまでの駿さんのほとんどの作品、今までのジブリ記憶がよみがえるシーンが多く、“わっ!”と気持ちがあがり、展開があまり読めなくても逆にそれがおもしろかった。随所で笑わせてくれるし、理論付けなんていらない。

三鷹の森ジブリ美術館のみで上映している15分の映画はご存知ですか?駿監督がすべて作っていますが、とても力が抜けていてあまり説明がなくても展開が読めなくても伝わるんです。おもしろい。
(『星を買った日』と『毛虫のボロ』が大好きです。)
協賛がなくて、独自出資でできる全開さ。
『君たちはどう生きるか』もそうなのかもしれません。売れる売れない、客が入る入らない。ストーリーが受ける受けない。そこら辺をかなり突破していて、観ているこちらも気持ちがよかったです。

余談かもしれませんが、
ジブリ美術館の映画クレジットは「宮﨑駿」と”崎”がちがいます。これまでの映画作品は「宮崎駿」と”大”だったんですが、今回は「宮﨑」と”立つ”なんです。もちろん何も説明はないと思いますが、気になるところです。
(本来は”宮﨑”さん、立、だと思われます)

これも少し映画の感想とは違いますが、
観ながらうっすらよぎったことがありました。以下、私の勝手な憶測です。
駿監督は二人の息子さんの影響を少なからず受けているんじゃないかと。長男でジブリ作品にも携わっている長男・宮崎吾朗さんと木口木版画家の次男・宮崎啓介さん。
息子さん二人は大人になるまでは父親の影響は大きかったと思いますが、今はある部分では逆転しているんじゃないかと。特に次男の敬介さんの世界観と通じるものがあり、ドキリとしました。
15年以上、敬介さんの展示は見に行ったり作品購入して私の部屋にも飾っています。

こちらの作品は切り絵

『君たちは・・・』登場人物で圧倒的なのは”ばばあ”達!
すごいです、ばばあの力、優しさ、かわいらしさ、癒し。
あの人たちがいなかったら、ちょっと鬱っぽい映画になっていたと思います。ぜひ、スクリーンでばばあ達を観て欲しい。
私もまた行きます。



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