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2023_0222_本読み

<1360字>

冒頭の写真:
朝の天井。低い位置からの日光が作る影が、シャープで面白かったです。
指も少し光るのも、なんとなく春めいて感じます。



2月22日(水)は以下を読みました。

『あまりにロシア的な。』 
亀山郁夫 著

青土社
第3章 魂たちの帝国
レーニン廟に入る
「魂の帝国」とは?
(148〜153ページ)

レーニン廟に入る、の終わりのところにはレーニンと同様の処置をされて、遺体保存されている人のリストがありました。

社会主義をよく知りませんが「霊廟」を作る、というのはなんとも言えない違和感というのか、奇妙な感じがします。

次が「魂の帝国」のところなのですが、ここは抽象的なことばの連発で、あまり分からなかったです。

(音読した人:山崎)





『チェルノブイリの祈り』  スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 作、松本妙子 訳

岩波書店
万物の霊長 「歩く屍」と「ものいう大地」

聞き書きが続きますが、今回は3人のやりとり。
彼らの話にでてくる、特異な男の発言、
「チェルノブイリの事故は、哲学者を生むためだった」。

その男は、
動物を「生ける屍」人間のことは「ものをいう大地」と表現していた、
と。

動物については、汚染地で増えないように銃殺するのが彼ら仕事だったので、
その意味するところを汲み取れます。
人間の方をこのように喩えるのは、難しいです。

(音読した人:こいでさん)





『俳句的生活』  長谷川櫂 著

中公新書
第7章 時間

この章、花や月の俳句や和歌がたくさん引用されてはじまりました。
さて、どんなふうに「時間」とつながっていくのでしょうか。

(音読した人:きよもとさん)





『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集) 

岩波文庫

子規の三通目が続きます。
明治23年、1890年です。
漱石の手紙にあったシェイクスピアの引用(『テンペスト』から)について、それを写してコメントしていました。
この時代、シェイクスピアってどんなふうに日本に入っていたのだろうか、と思いました(『テンペスト』の坪内逍遥訳が1915年、大正4年でした)。
とともに、あらためて、この二人は、日本の現代文を作った人たちなんだよなと思いました。

(音読した人:めいさん)





『会いたくて会いたくて』  室井滋 文 長谷川義史 絵

小学館

糸電話からの声を聞いてみたくなる絵本でした。
時代はコロナで、「手紙」「糸電話」が「おばあちゃん」と繋がる手段、というのが印象的でした、

(音読した人:はやしさん)





『芭蕉連句集』  中村俊定・萩原恭男 注

四四 秋立て(あめ子)150~152ページ
岩波文庫

〈 戀にさし出る旦那山伏だんなやまぶし 昌房 〉

の、旦那山伏だんなやまぶしということば、はじめて知りました。
注があり、
〈 信徒の帰依している旦那寺の山伏の意。 〉

『校本芭蕉全集 第四巻』(角川書店)には
〈 信仰者の家に始終出入りしている山伏。旦那山伏が婚姻のことなどに、差し出ていろいろ世話をやくさま。 〉
とありました。

お寺付きの山伏ってあるのか、と思いましたが、この時代には当たり前っぽいな、とこの句から思いました。
お寺は、旦那(=檀那=お布施)でなりたっていて、地域社会での役目も大きかったんだろうな、と想像しました。

(音読した人:山崎)

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