１２月２８日

　ふだん岩手で生活していて、すっかり町に流れる暮らしの速度にも慣れたから、東京はさぞついていけなくなっていることだろうと思いきや、なんのことはない。数時間で慣れて、迷路のような駅でも人の流れに乗って歩けるし、長時間の徒歩移動もなんのその。やはり十数年暮らした街の感覚は、そう数年でなくなるわけではないらしい。
　今日も朝から横浜、渋谷、早稲田、目黒、下北沢と移動に次ぐ移動をこなしている。一日のうちに予定を詰めてしまうのは、埼玉の田舎出身だからこそだろう。交通費も移動時間もそこそこかかるので、つい複数の予定を一度の外出で済ませようとしてしまう。長時間の移動のせいで、リュックの帯が肩にめり込んで痛い。健脚自慢のわたしも、肩はそれなりに歳を重ねているようだ。
　今晩はこれから馴染みの店で数年ぶりの晩酌。オミクロン株の流行でまたいつ飲めなくなるかしれないから、しこたま飲むのだ。