見出し画像

11月14日

 昨日に引き続き今日もりんごの収穫作業。ハシゴを登り降りしながらりんご畑をくまなく歩いていると、実りの季節を喜んでいるのは決して人間だけではないということがよくわかる。熟れたりんごの実をむしゃむしゃと頬張っているのはハチ、チョウ、ハエ、そして夜にこっそりやってきておまけにフンまでしていくタヌキ。みんなこの赤い実を待ち遠しく思っていたはずだ。

 午前10時ごろまではりんごもその身に昨晩の雨を滴らせ、くぼみに溜まった雨は実をもぐたびに手袋と袖口を濡らす。10時を過ぎれば実は乾き始め、手もひんやりしなくなる。太陽が真上から少し西に傾いたころ、ようやくくぼみに溜まった雨が蒸発して、濡れた袖口も乾き始める。

 乾いた袖をまくりながら、おやつのりんごを頬張った。人間も動物も虫も、秋の恵みをこうして少しずつ分け合っている。明日もいい天気になりますように。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?