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10月5日

 写真家のエバレット・ケネディ・ブラウンさんと大学院生の森内こゆきさんと、もはや常連の域に入りつつある居酒屋「ちから」に行く。ここは日本酒の種類が豊富で、今晩も注文した料理に合わせてお酒を選んでもらった。


 2杯目に呑んだ青森の「豊盃」は、個性の強いお酒だった。しっかりとした辛口で、苦味があるのにほのかに甘い。どの料理にも合うというよりは、合う料理を選ぶようなお酒だ。3人で「豊盃」に合う料理はなにかと話し、今晩の一品では三陸産わかめの唐揚げだということに落ちついた。


 これまで日本酒を呑むことは、あまりなかった。エバレットさんとここへ来るようになって、日本酒の口あたりのよさを知った。ひとりで呑むだけでは知り得なかった、誰かとお酒を交わすたのしみ。数種類の日本酒を呑み比べて舌が敏感になったのか、帰宅後、うがいをしたら、水道水がほんのりと甘かった。

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