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週刊!転地療養ノススメ:赤穂編

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色々あった「ホーム」レス作業療法士のただのたわごとのような私小説です.生きていることにどんずまりな人にちょっとでも役に立てれば幸いです.もちろん全てがフィクションです。転地療養、…
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2022年6月の記事一覧

赤穂と京都の二重生活

赤穂と京都の二重生活

家を借りたあと、妻と猫のミロキは先に赤穂に移り住むことにした。私は仕事のやり残しがあったので、しばし京都に残り週末や残していた有給休暇を使って赤穂で過ごすという二重生活を送っていた。
京都から赤穂まではJRで3時間ほどかかる。JRをたまに利用する人だとご存知かもしれないが「播州赤穂行き」という電車がある。その電車に乗ると京都を出発し途中、新大阪や神戸は三の宮など関西主要都市を通過する。その間、たく

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二重の生活編を始める、そのまえに

二重の生活編を始める、そのまえに

京都で「ホーム」レス編が一旦終わり、連載開始から三ヶ月くらいが経ちました。ここで一旦本編はおやすみさせていただき今週は「後書き」、ならぬ「中書き」を書かせてください。

まず毎週楽しみに読んでいただいている方々、本当にありがとうございます。自分の生活がつらいときに、いろんなつらさを和らげる方法や気楽さを底上げする方法があると幾らかはましです。

もう活動していないバンドの音楽をバンドキャンプにあげ

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住む場所が決まる

住む場所が決まる

物件探しはなかなか難航した。すでに書いたように物件自体が多くなく、加えてペットを飼っていい物件となると絶対数自体が更に減る。
何回目かの案内をしてもらっていたある日、不動産屋職員アンちゃんが
「少し高いですがいい物件ですよ」と連れて行ってくれたの今のアパートだ。
窓から海が見えて遠くに観覧車や灯台も見える。絵に描いたような海辺の家だった。風通しも日当たりも良く、窓際のフローリングは日に焼けて色褪せ

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残業する土地ブローカー

残業する土地ブローカー

仕事を続けながら赤穂での物件探しを続けていた。たまたま入ってたまたま担当になってくれた不動産屋のアンちゃん(仮名)はおしゃべりな20代だった。小柄で少し軽薄そうだけどバリバリ働いているようでピンからキリまでたくさん物件を案内してくれた。
虫がものすごい巣を作っている山奥の小さなお家や海辺に立つ塩で焼けに焼けた家屋など、案内される物件はどこも古く薄暗い物件が多かった。
京都のように賃貸の物件は豊富で

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