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パンドラの箱と桜

昨年9月より6ヶ月に渡り、西伊豆の別荘の改装を行っている。
半年はほぼゴミ捨てに追われ、ようやく家の中のゴミを出し切り、ようやく『ゼロ』状態。
暖かくなってきたので、庭作りやら、内装など少しクリエイティブなことに取り掛かれるだろうと胸中軽やかな気分で、午前中リサイクルセンターを後にした。

さて、午後からどうしようかと。
『裏庭の小屋片付ける?』
そしてまたパンドラの箱は開けられてしまったのだ。

パンドラの箱の『災』の如く、出てくる出てくる、1980年代の大量生産、大量消費時代のゴミが。
ダメになったら、放置、そして新しいものを買えばいい。
今では考えられないが、確かにそんな時代もあった。

昨日はとても息を飲む美しい夕焼けだったが、半年頑張った達成感も虚しく、4週連続通いの疲れもあり、帰りの車内は無言だった。

ただ、この半年の片付け中にいくつかの面白いアンティークも見つかった。
昔の錆びた工具入れ。
昔のロゴで『トヨタ』と書いてある。
『錆びを帯びる時間』は、お金を払っても買えないもの。
ある意味趣のあるこの錆びた工具入れは、パンドラの箱から出てきた宝箱。

錆びた工具箱

持ち帰って、花をいけてみる。
華やかな花は、似合わなかった。
お稽古で使った、野趣ある枝振りの吉野桜を選ぶ。

パンドラの箱から災いが出ると残るのは『希望』。
これが『希望の桜』になることを願う。

希望の桜

別荘改装録はこちらのマガジンをご覧ください。

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