色彩のない季節を撮る
写真で季節、時間の流れを表現する場合、光の強さや弱さ、柔らかさ硬さなどの要素は欠かせないと思う。
私は、デジタルカラーで室内で花を撮影するときも間接照明は使わない。その季節には、その季節なりの光の要素を持っていて、季節の花はその光の下で生かしたいと思っているから。
特にモノクロになると、色彩の要素がなくなった分、そこが現れているかどうかが、後々自分のお気に入りの一枚になるかどうかの判断基準としている。
今日は、彩りの少ない2月の季節写真をいくつかご紹介。
2月の夕暮れ時に季節外れのクレマチスが咲いていた。どこか寂しげでもう帰らなくちゃ、と言う気持ちになる。
2月の晴れた日中、冷たいピリリとした空気の中、梅の花が咲いていた。ほのかに香る梅の香を想像する。
そして傾いて登ってくる朝のお日様の光。春分も過ぎて、柔らかくじんわり温かみを感じる。
被写体や構図も勿論大切だが、ほぼワクワクする光を追いかけている、といってもいいかもしれない。
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