然るべき家族の記録 ~煙草の後書きに代えて~
https://kakuyomu.jp/works/1177354054888487831
古いウィンドウズのフォルダに溜まっていた小説を整理していて、叔父の失踪を題材にした小説を書いてから、およそ二年が経過していることに気が付いた。つまりながらそれは、私の叔父が——正確には従兄弟叔父ではあるが——失踪してから、二年の月日が流れたことを意味していた。
時折、叔父のことを思い出す。家のすぐ側にあるパチンコ屋によく通っていた叔父。偶に血縁関係の薄い私に会いに来てくれた叔父。