楽器練習日記 3:ベースのトラブル色々
こうして肩の痛みも軽減されてベースの練習をしていたのですが、あるときこう思いました。
この弦、やたら硬くない?
弦を押さえるのにやたら力がいるし、それに合わせてネック裏の親指も力を込めすぎるせいで腱鞘炎のような痛みが出ています。
そこで私は改めて弦を見てみました。なんだか弦高が高いような気がします。
私はネックに定規を当ててみました。ベースの弦高は4弦で2ミリから3ミリが標準なのだそうですが、どう見ても5ミリ以上あります。
買った店で調整されたのをそのまま使っていたのですが、さすがに弾きにくいです。私は早速近所の楽器屋に向かいました。
そこでいったん弦高を3ミリにしてもらったのですが、どうやらもとは7ミリあったらしく、それはさすがに高すぎだろうと思いました。
そのとき「ネックが軽く順反りになっているが、許容範囲内なので今はこれで様子を見て下さい」といわれました。
ネックの順反りというのは、ネックが指板側に反ってしまうことで、まさに張りつめた弓の震える弦のようになっていたのです。
そこで持ち帰って弾いてみたのですが、確かに前よりは弾きやすくなっているのですが、まだ何となく押さえにくく、しっくりきません。それにネックが反ったままというのが気分がよくないです。
一カ月ほどそれで弾いていたのですが、やはり弾きづらさは解消されず、再調整してもらうことにしました。
反りを直して弦高を0.5ミリほど下げてもらったところ、見違えるほど弾きやすくなりました。こんなに軽く押さえるだけでいいのかと感動です。
そこでまたうきうきしながら練習していたのですが、そこでまた気がつきました。
なんか、左手を動かしづらくね?
弦移動やフレット移動をしようとしても、左手が固定されたようでうまくいかないのです。
多分これも以前からあったのでしょうが、肩の痛みや弦高に気を取られて意識に上ってこなかったのです。
しかし、なぜそんなことになってしまうのでしょうか。
別にネックの摩擦が高かったり、べたついて動かしにくいわけではありません。だとしたら、私は自分から手を固定しようとしているのです。しかし、その理由はなんでしょうか。
私は試みにネックから手を放してみました。するとネックはずるずると下がっていきます。
これはヘッド落ちというものではないか?
ヘッド落ちとはネックとボディの重量バランスの関係でヘッド側が下がってくることです(ところでヘッド落ちは英語ではneck dropというので、ネック落ちの方が訳語として合ってませんか?)。
ネックは地面と水平になったところで止まります。ヘッド落ちの程度としては軽いと思われます(多分)。また、6弦ベースともなればヘッドは大きく、ネックは太くなり、それにしたがって重量も重くなりますので、ネックが下がってくるのも当然です。
仕様といわれればまあそうだよねと納得してしまいますが、弾きにくいことに変わりはありません。何とか解決策を考える必要があります。
しかし前回お話ししたように、私は新しいストラップを買ったばかりで、さらにまたすぐにストラップを買うのもためらわれます。できれば他の方法を探したいです。
「ペグを軽いものに替える」や「ストラップピンの位置を変える」という策もあるようですが、できるだけベースに手を加えたくありません(そもそもそんな金がありません)。
ネックを支えつつ弾くことに慣れるしかないのでしょうか。いや、諦めてはなりません。必ず打開策はあるはずです。
例えばボディの膨らんでいるところを腕で押してボディを傾け、ネックを上げてみるのはどうでしょうか。しかし実際にやってみるといまいちしっくりきません。
力を入れる方向を色々と試していると、たまたまボディ上部の薄くなっているところを前腕で体に押しつけるようになりました。するとネックが上向きになり、弾きやすい角度で固定されたのです。また、指板もそれに合わせて上を向き、ベースも体に対して角度ができ、とてもいい感じです。
「ボディが薄くなっているのはまさかこのためなのか!?」と調べてみたのですが、特にそのような情報は出てきませんでした。
しかしこの方法にも弱点はあり、6弦を弾くときはどうしても腕を浮かさざるをえず、また、無理に押さえようとするとピッキングの位置が不自然になってしまうのです。
これにはまだいい解決方法は見つかっていません。
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