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将来のために、今を頑張るべきという話

「その悩み、哲学者がすでに答えをだしています」という本の一説を呼んでの読書感想文です。

昨年話題になった「老後資金2,000万円問題」。そしてコロナ禍による不況で、将来の見通しが以前にも増して立ちにくく、暗くなっているような気がします。現状に悲観的にになりすぎてもいけませんが、では今どういう行動をとればいいでしょうか?

古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、「将来のことは一旦忘れて、今やりたいこととやるべきことを一生懸命やろうぜ!」と言っています。これをエネルゲイア的な行為というそうです。(反対に、将来の目的を最優先にした行為をキーネシス的な行為と呼ぶ)

一見すると、目標や目的からロジカルに逆算するキーネシス行為の方が大事なように見えます。けどそうすることで少し手を抜いたり、休んだりするとことは無いでしょうか?

エネルゲイア的な行為は、「目の前のボールをフルスイングする!」ことです。ボールをフルスイングことの目的は点を獲ることなので、手段です。けど、その手段に没頭する。置きにいかない。フルスイングすることでの体のダメージを考えない。空振りすることの恥ずかしさを忘れる。

その点、キーネシス的行為は「明日も明後日もあるからと、目の前のボールを6割くらいの力で打つ」ことです。効率を求めるからなのか、失敗したときの言い訳にするためなのか。いずれにしてもフルスイングをしないこと、日常では意外と多いのではないでしょうか?

しかし将来の目標を達成したり、今の不安を払拭するためには、目の前のプロセスに没頭すること。エネルギア的な行為が大事なのだと思います。

「凡事徹底」という四字熟語の意味は、”なんでもないような当たり前のことを徹底的に行うこと、または、当たり前のことを極めて他人の追随を許さないこと”を意味するそうです。自分なりの解釈では、目標や目的はあまり考えずにただただ目の前のことに没頭すること(=エネルゲイア的な行為)で、気づけば目標を達成していることだと考えています。

「明日のための今日にしたくない」。大学時代の先輩がよく口にしていたセリフで、自分も大切にしている言葉の一つです。思い返すと、これもエネルゲイア的な行為のことを指していました。(※といっても、飲んでる時に「明日早いんでお先に帰ります」って言ったときのもっと飲もうぜ、という意味でカッコいいものではないのですが・・笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。目標や目的はとても大事です。けど一旦それを忘れて、目の前の作業に没頭するのはどうでしょうか。明日のための今日ではなく、今日のための今日にすることが、目標を達成するための一番の近道なのかもしれません。

内富基陸

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