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予想以上で不満

 立て続けに、人付き合いに関する相談を受けた。
 詳しい内容については割愛するが、自分の理想があってそれを関わる相手に押しつけて、相手(または集団)がその理想に従ってくれないことに思い悩んでいた。同じような課題を複数聞いていて、面白い気づきがあった。

「他者は自分の思い通りには動いてくれない」
「他人は変えられない」

 この手の話は、世の中に溢れている。
 1度くらい、だれしも聞いたことがあるだろう。

 けれど、身近な人や自分の関わる人に「こうしてほしい」「どうしてやってくれないのか」と思い悩む。

 個人的に面白いと感じたのは、「思い通りには動かない」が、必ずしも悪い方向ばかりではない。つまり、理想を上回る形で相手が動いてくる場合もある。

「100を求めていたら、80しか返ってこなかった」
 相手に求めるのが正しいかはさておき、不満を感じる理屈はまだ理解できる。

 しかし、「100を求めていて、120返ってくる」場合があるのだ。
 理想を上回る結果が出た時に、快く受け止められない人がいるのだ。「いいんだけどさ……」と歯切れ悪く、口を尖らせる。

 そこから見えてくるのは、成果が大事なのではなく「自分の思い通りに他者が動いているのかどうか」が重要なのだ。そして、実際の人と人との関係性ややりとりは、数値のように明朗じゃない。
 微妙で曖昧な間違い探しほど難しいものはない。それは人間関係は不満だらけになるだろう。1でも違っていれば、思っていた結果と違うのだから。

 だから、自己認知を高めていく必要がある。
 自分が一体なにを求めているのかを、案外僕達は知らない。

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