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久々じゃない贅沢

「久々に会ったのに、久々にあった感じがしない」
 今日言われた言葉。時間とともにじわじわと沁み渡るような嬉しさを感じている。

 お久しぶりの人と会って始めるのは、空いた時間を埋めること。「最近なにをしていたの?」から近況の共有をして、気づけば別れの時間になるか、過去の話に花を咲かせるだけだ。

 今の話やこれからの話を入れ込むすきまはない。

 そうやって、また時間を経て、再会したら同じことを繰り返す。
 それが嫌とは言わないけれど、同じ映像を繰り返し消費しているだけの気がする。

 久しぶりなのに久しぶりじゃないのは、その人の本質に近い部分に触れられているからだと思う。だって、人の本質はそうそう変わらないから。

 瑣末な出来事じゃなくて、核に近い部分で接しているからこそ、近況は最低限で、いまとその先の話を始めることができるのではないだろうか。

 だから、久しぶりな感じがしないと感じてもらえるのは喜ばしい。
 いつだって寄り添っているつもりで、どれだけ長い間会っていなくても、「よっ」の一言で話を始められるそんな関係を築き、大切にしていきたい。

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