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読書記録

Early Japan -great ages of Japan というJonathan Nortonさんの書いた日本の歴史ベースでの宗教観や文化的影響を描いた本です。

単純に英語の勉強になるなあと思ってかなり前に選んだんですが、読み始めてみると中国や他アジアの影響を詳しく書いてあってかなり興味深い内容です。朝鮮とかインドとかですね。シンプルに日本史を忘れてるので復習にもなります。

本の中で卑弥呼がPimikoと表記されていました。そんな感じの間違いが5世紀くらいまでは何箇所かあります。とにかく分量が多いので、3月くらいまでに読めればなと思います。

あとは特に好きな導入の部分を紹介します。
During certain periods a broad stream of knowledge, literature, art and religion flowed from China to Japan. At other times the flow was shut off from one side or the other, and Japan developed on its own. But whether in isolation or not,Japan was always itself. 
Everything that came from China, from household arts to philosophy, was reshaped to suit Japanese tastes and needs.
この導入まじでめちゃくちゃカッコ良くないですか。日本と中国の説明を求められた時に使います。

そしてこれは感覚的にどうしてもしっくりこないという話で、枕草子がPillow book にマジの直訳がされていたり、聖徳太子はPrince Shotoku となっていることです。((なんかPrince Genji はピンと来てしまうけど))この違和感は間違いなくみんなあると思うけど、ここに英語の傲慢さ(もちろん無意識的にだけど)がある気がするんですよね。

例えば、日本人がじいちゃんちにある布団を掛け布団って言って、なんかオシャレでアメリカンな掛け布団はブランケットって言いますよね?机とテーブルとか色々ありますけどこれはカタカナ英語っていう海外文化を受け入れて違いから生まれた日本語であって、日本のもの、アメリカのものを区別して捉えていますが、英語だとblanket だしtableな訳です。

もちろん英語話者が圧倒的に多いし、括りを向こう合わせにするのはわかりますが、文化的なものや芸術的な固有のものは同じ括りにしないで” Makuranosoushi “ にしてもらいたいわけです。特に文書なら注釈をつければいいだけなんでね。どう思いますか。まあでも日本人も「罪と罰」って言いますし、これは日本人の言語に対するプライドによるジレンマかもしれませんね。(英語にされると嫌なのに、他の言語で書かれるより日本語に訳した方がよく感じると言ったように)

あとこの本でおもろいなあと思ったとこが、さっきの枕草子の引用でまさかの春はあけぼのようよう、、、を持ってこないで、平安時代の生活を引用しているのはこの本でしかしれない感覚なんじゃないでしょうか。

あとはこのために本を買ったと言っても過言ではない源氏物語の部分ですが、そもそもその頃の日本は感覚が現在から乖離しすぎて意味わからんすぎることもあるけど、それをこの本では恣意的に要約してしまうと

「次の奥さんはこの人で、顔を合わすことができないから詩でやりとりした挙句、セックスをして、女性は男性を帰り際で少し見える顔を見て、判断していました。」

という外国人にとってマジで意味不明すぎる内容なので、さすがにめちゃくちゃわらいました。マジで誰がわかるんだよこれでと思いましたが、海外にもそういう文化があったとですかね、、?

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