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大好きな柴田聡子さんについて語りたい(23)素描(デッサン)の線が人によって数が違うように

こんばんは、きりやまです。
今夜はなぜか無性にnote記事を書きたくなって、そのはやる気持ちのまま記事を書きます。
書くのは、やはり大好きな柴田聡子さんについて。


柴田聡子さんの歌詞が大好き

という記事を、僕はずっと書き続けています。FANZINE『100mをありえないような速さで走る50の方法』(以下『100あり』)第1集には「柴田聡子さんの歌詞はなぜ難解に見えるのか」という切り口でそれについて表現もしました。

https://note.com/kiriyama127/n/n9ca989b49a9e?sub_rt=share_b

「難解に見える」の主語は僕であり、そう思う理由は「言葉が表す意味や情景にいくつかの幅を感じる」ためなのです。
"この言葉はこの意味でよいのかな?いや、それだとタイトルのイメージとはかけ離れてしまう。うーん、別の意味かな?"
という具合に。
その「難解さ」を感じるからこそ僕は柴田さんの歌詞を好きで、それこそ「食べること・寝ること・しばたさとこ」というくらい毎日考察しても飽きないのです。
あ、冒頭が長くなりました。これは、勢いで書いているから。あとで編集してすっきりさせるかも。

難解にみえる理由について、今思うこと

『100あり』(※)はぜひ、柴田聡子さんの歌詞に興味がある方には読んでもらいたいです。
そこには僕が感じている柴田さんの作品の魅力についての執筆当時の僕の思いがつまっています。
※2023年12月現在は『100あり』が在庫切れなのですが、2024年1月中には補充をする予定です。

今、改めて柴田さんの歌詞の「難解さ」の理由を考えると、次の言葉で表現ができるのではと思いました。

柴田さんの歌詞にはまるで「迷いの線がない一本の線」で書かれた素描のような力強さを感じる

今は僕は絵をほとんど描かないので、このイメージは中学校のときの美術の授業での思い出と、柴田さんが過去におっしゃっていた素描についてのお話から生まれています。

美術の授業で素描を描いたときの思い出

中学校の美術の授業では、毎回冒頭に静物画の素描(デッサン)をする時間がありました。
素描で物の形を縁取る線を描く時、僕は複数の線を描いたままにして先生に注意されました。
「これ、間違ったと思う線は消してね。そして、なるべくこれからは一回で線を描けるようにしていきましょう」と。

でも、僕はそういわれてからも複数の線をなかなか消せないでいました。複数の線が残っていることで、物の形がより正確に描けているように思い不要な線がどれなのかわからなかったのです。

文の表現における「言葉の選び方」について

素描において「線を描く」ことと、文の表現において「言葉を選ぶ」ことが似ているような気がしました。

僕が素描でしていた「たくさんの線で描く」ことは、文章で自分の気持ちを伝えるときに「たくさんの種類の言葉を使う」ことに近いと言えるかもしれません。

例えば、「これは、"うれしい"っていうか、"心が暖かくなる"というか。"幸せ"とも言えるかな」という具合に、自分の気持ちを一つの言葉ではなくてたくさん羅列することで表現することってありますよね。僕自身、たくさんの言葉を使って表現しがちと思います。

でも、柴田さんの言葉の選び方は、まるで「素描でいきなり一本の線を描く」かのようにひとつを決めているような気がする。

過去に柴田さんがインタビュー記事において「素描を描くとき、一本の線で描きなさい」と先生からご指導を受けたとの話をされていました。そのときは、さきに書いた僕の美術の授業の思い出と重ね合わせ「本格的な美術の授業とは違えど、僕も似た経験をしたことがある」とその話を理解しようとしたことのみの感想でした。
ふと、「歌詞の言葉の選び方」にもそのご経験が反映されていらっしゃるとしたら……?と思いを巡らせた内容を今回書きました。

柴田さんの歌詞に使われる言葉は、はっきりと「明快」であり、歌詞の意味を捉えたときにはそれ以外の言葉では代替することができない「力強さ」を持つ。それは、「言葉の選び方」に特徴があるのではないかということです。

そして、「柴田さんの歌詞が時に難解に見える理由は」ひとつの言葉の意味を考える時に、ヒントになり得る似た言葉(素描でいう複数の線)が周りに存在していないからといえるのではないかと思ったのです。


いかがでしたでしょうか。
いつもの記事なら、そう感じた歌詞の引用などを肉付けするところかもしれない。けど今はそれが時間的に余裕がなくてできないのでここで終わります!
言いたいことは言えたと思うので、それこそ引用をして「線を増やす」よりも力強い記事になっている……のかな?😃💦(自分じゃわからないな)。

ぜひ、ご感想をお聞かせください!


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