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何度でも蘇る、ホロライブの悪質切り抜きチャンネルについて

前回書いた「ホロライブの悪質切り抜きチャンネル」記事から5ヶ月が経過した。

この5ヶ月間の間に、いくつかの悪質切り抜きチャンネルが収益化停止や著作権BANで滅び、多少は上記の記事を書いた効果があったのではないかと思っていた。

ところが、悪質切り抜きチャンネルは何度でも復活するのだ。
更には新しい悪質切り抜きチャンネルがバンバン生まれてくる始末だ。

特にこのチャンネル

そこで今回の記事では、生まれ変わってきた悪質切り抜きチャンネルの詳細について記述していく。

「新たな悪質切り抜きチャンネル」や、改善が見られない悪質切り抜きチャンネルについてなどは次回の記事にまとめることにする。

こういったホロライブを食い物としか思わず、界隈に悪影響しか与えないようなチャンネルには速やかに滅びて欲しい所存である。


「ホロライブの奇跡」→「ホロライブ切り抜き【hololive】」の新しいチャンネル

結論から述べると、最近再生数が急激に増えている「ホロライブの日常【切り抜き】」は、元「ホロライブの奇跡」である。

「ホロライブの日常【切り抜き】」

まず前回までのおさらいだが、ホロライブに詳しい人ならば「悪質切り抜きチャンネル」と言えば「ホロライブの奇跡」というチャンネルを思い浮かべるのではないだろうか。

「ホロライブの奇跡」は動画を全て削除して逃走

そして、この「ホロライブの奇跡」の生まれ変わりが「ホロライブ切り抜き【hololive】」だった。

「ホロライブの奇跡」の生まれ変わり

このチャンネルがどれだけ悪質だったかは前々回の記事で詳しく書いたが、結果的にいくつかの動画が「カバー株式会社から著作権の申し立てがあったため削除」されている。

その結果もあってか、恐らく3月半ばにYouTubeのシャドウBAN(オススメに上がる頻度が極端に下がった状態)を喰らい、元「ホロライブの奇跡」はこのチャンネルを捨てることにしたようだ。

3/13から動画の更新は止まっているが、チャンネル自体はBANされていない。
つまり、カバーは著作権侵害を理由に動画をいくつか削除したものの「著作権違反3回での永久BAN」には辿り着いていないのだ。

本来永久BANにいたった場合はYouTubeでの新チャンネル設立も禁じられているが、「ホロライブ切り抜き【hololive】」のチャンネル自体は存続している。

その結果何が起こったかと言うと、「ホロライブの奇跡」の新チャンネルがなんと複数立ち上がったのだ。


複数の「ホロライブの奇跡」新チャンネル

まずはこの「ホロライブの日常【切り抜き】」というチャンネルだ。

「ホロライブの奇跡」の生まれ変わり「ホロライブの日常【切り抜き】」

元々「ぺこらの日常【切り抜き】」というチャンネル名で立ち上げ、数カ月後に「ホロライブの日常【切り抜き】」にチャンネル名を変更している。
チャンネル名を変える手段は「ホロライブの奇跡」の常套手段だ。

・「ホロライブの奇跡」→「ホロライブ切り抜き」→チャンネル削除で逃亡
・「ホロライブ6期生切り抜き」→「ホロライブ切り抜き【holoX】」→「ホロライブ切り抜き【hololive】」→更新停止

この「ホロライブの日常【切り抜き】」チャンネル開設日も、前身である「ホロライブ切り抜き【hololive】」の更新が止まった時期と一致する。

「ホロライブ切り抜き【hololive】」の最終更新日は2023/3/13


前身である「ホロライブ切り抜き【hololive】」との共通点だが、サムネイルの作り方・フォント・動画の編集内容・高収益を狙って動画時間を8分以上に引き伸ばすなど、様々な点で一致している。

「ホロライブの日常【切り抜き】」のサムネイル
「ホロライブ切り抜き【hololive】」のサムネイル


動画の編集は複数人が喋る時でも、中央・下寄せで色を変えるだけ(他のチャンネルのように顔グラフィックなどは付けない)

「ホロライブの日常【切り抜き】」編集1

そしてささやかなアップ編集のみ

「ホロライブの日常【切り抜き】」編集2


こちらは「ホロライブ切り抜き【hololive】」の編集。

「ホロライブ切り抜き【hololive】」の編集1
「ホロライブ切り抜き【hololive】」の編集2

字幕の縁色が黒から文字色に変わっただけで、フォントサイズ・下余白・フォントまで完全一致していることに注目して欲しい。
「単に編集を真似ただけ」という反論があるかもしれないが、ここまで完全一致させることは出来ないだろう。

単に同じ編集というだけでなく、明確なガイドライン違反である「配信中の切り抜き動画アップロード」まで行っている。

9分前に終了した配信の切り抜き動画を、なんと47分前に限定公開設定で投稿しているのだ。
しかもこの配信は「無言マリパ」という名前の通り、基本的にはホロライブメンバーが無言で進行するため、字幕を入れる必要がなく、ほとんど無編集のものとなっている。

そうなってくると、YouTubeは「元のライブ配信よりも、この切り抜き動画の方がオリジナルコンテンツだ」と認識してしまい、ホロライブメンバーの動画が「再利用されたコンテンツ」としてみなされ、収益化が剥奪される危険性もあるのだ。

当然他の切り抜きでもこの違反行為をやっている。


24分前に終了した配信の切り抜きを40分前にアップロード

ちなみにこの手法は、前身である「ホロライブ切り抜き【hololive】」も行っていた。

約1時間の企画のうち、約40分も切り抜いている

1配信を複数動画・長時間枠切り抜くというほとんど転載に近いやり方も「ホロライブ切り抜き【hololive】」と一緒だ。




更に、この編集に非常に似たチャンネルが他にもあるのだ。
それがこの「戌神ころねの部屋【inugamikorone】」である。

「戌神ころねの部屋【inugamikorone】」のサムネイル

このサムネイルだけで「見覚えがある」と感じる人もいるのではないだろうか。

「ホロライブ切り抜き【hololive】」のサムネイル

そう、コメントアイコンの色など細かなところを微妙に変えたりしているが、全体としてみれば「ホロライブ切り抜き【hololive】」とそっくりなのである。

編集方法も一緒だ。

「戌神ころねの部屋【inugamikorone】」の編集1
「戌神ころねの部屋【inugamikorone】」の編集2

ちなみに、怪しいチャンネルはまだある。
上記の「戌神ころねの部屋【inugamikorone】」がほぼ確定で黒なのだが、チャンネル概要欄はこのようになっている。

「戌神ころねの部屋【inugamikorone】」の概要欄

そして、もう1つの怪しいチャンネルの概要欄はこうなっている。

「みこ切りちゃん【さくらみこ 切り抜き ホロライブ】」の概要欄

サムネイルや編集方法も見ていこう。

サムネイル
既視感のある編集1
既視感のある編集2
既視感のある編集3


さて、ここまで見てきたように元「ホロライブの奇跡」と同様の編集・サムネイルなどで切り抜き動画を上げているチャンネルは急増している。

なぜこうなってしまったのか、可能性としては下記の2点が考えられる。

  1. 元「ホロライブの奇跡」リスク軽減のために複数のチャンネルを立ち上げ、反応を見ながら更新している。

  2. 元「ホロライブの奇跡」が元締めとなり、「ホロライブ切り抜きの情報教材」を売りつけ、マージンを徴収している。

いずれにせよ、悪質切り抜きの代表例だった元「ホロライブの奇跡」が絡み、ホロライブを自らの金儲けのために利用しているのは明らかである。


また、前々回の記事で述べたように、元「ホロライブの奇跡」は法人としてホロライブの切り抜きを作っている可能性が非常に高いのだ。

「ホロライブの奇跡」運営が出したと思われる外注依頼

明らかに複数の人間でノウハウを共有して運営しているとしか思えない新チャンネルの乱立に加え、「昨年の12月に月間再生数2000万回再生されたチャンネル」が前身である「ホロライブ切り抜き【hololive】」しか存在しなかったことが「企業による営利目的の切り抜き」説の根拠だ。

詳しくはこちらの記事の後半を見ていただきたい。

当然ながら、「営利目的かつ法人による利用」はガイドライン違反である。

二次創作にあたっては、下記の事項を遵守していただくようお願いいたします。
●所属タレントの心情にご配慮いただき、タレントが不快と感じる創作活動はお控えください
●いわゆる同人活動や趣味の範囲でお願いいたします。営利目的と認められるもの、法人による利用(個人名義であっても法人が制作費等を負担する場合を含めます)はお断りしております

二次創作全般ガイドライン
https://www.hololive.tv/terms


ここまで元「ホロライブの奇跡」の転生チャンネルについてあれこれ述べてきたわけだが、この機にカバー株式会社には「完全なる著作権BAN」にて法人運営切り抜きチャンネルを一層して欲しいと強く願う。

YouTube収益を管理している「Google Adsense」では、「税務情報の提出」が求められるようになった。
ここに「マイナンバー」を入力する必要が生じたので、「完全なる著作権BAN」をされた人間は、たとえ新しいチャンネルを立ち上げたとしてもYouTubeにて再度収益化出来なくなるのだ。

Google Adsenseの納税フォーム

これを見ている良心的なホロライブファンの方々にも、悪質なチャンネルに対してはYouTube・カバーへの通報をお願いしたい。
我々が愛しているホロライブが悪質な業者の食い物にされているという事実は、1ホロライブファンとして到底我慢がならないのだ。

※カバー株式会社の通報窓口はこちら


また、私も今回調査している中で知ったのだが、「イステトリス」「アンチホロライブ切り抜き!」というTwitterアカウントは悪質なホロライブ切り抜きチャンネルの情報を提示してくれている。

正直見ていてあまり気分のよいものではないだろうが、悪質な切り抜きチャンネルを排除する役には立つと思われるので、排除したい方はフォローや拡散などを行うのもよいかもしれない。


さて、今回の調査記事はここまで。次回は他のホロライブ悪質切り抜きチャンネルについて詳述することにする。


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