No.16「石灰で体力向上!?」

こんにちは、あーさーです。
前回は、席替えには、目的意識を持ちませんか?また、それを子どもと共通理解を図りませんか?とうことについて投稿しました。一風変わった席替え方法も少しですが載せましたので興味があれば、ご覧ください♪
No.15「その席替えちょっと待って!」|あーさー先生 (note.com)

 今回は、「石灰で体力向上!?」という話について綴ります。
私は、6年間、体育主任を務めておりました。子ども達の体力向上のためにどうすればいいのか試行錯誤している中で、まずは「運動量の確保」に着目して何かできないだろうかと考えていました。そして、大人が提示した活動に取り組むものでは、本物の運動量の確保は生まれないと感じました。語弊があるといけないので、もう少し具体的に説明します。
 先生方の中では、体育に軸を置いて研究に努めている方が多く、その先生方の授業を通して、身体を動かすことが楽しいと気づき、運動好きになった子は数えきれないほどいると思います。ただ、私には、それができないと思いました。もともと好きな子はいいのですが、運動が好きではない子が大人の手を離れても運動を好きになれる子にすることができないと。むしろ、したいわけではないと…。

 ですから、授業などの大人が提示したものでどうにかしようという考え方を一旦捨てて、他の場面で勝負をしようと考えたのです。そこで、大人の手から離れた場で運動をするタイミングである休み時間の子どもたちの活動に注目しました。

 当時、外で遊ぶ内容ベスト3が「鬼ごっこ」「ドッジボール」「サッカー」でした。遊びの輪の中に入りながら、子どもたちの遊びの様子を伺ってみると、あることに気づきました。それは、「どの遊びでも範囲の指定で困り感がある。」ということでした。

 例えば、子ども達は、ドッジボールのコートを靴のつま先やかかとで一生懸命にラインを引きながらつくります。そのラインが遊んでいる中で消えていき、足を出た出さないのトラブルやどこが線かわからないから引き直すということがよく起きます。鬼ごっこでも、必ずと言っていいほど、「すべり台のこっち側までね!」などの範囲の指定が出てきます。

 この様子を見た時に、ラインがしっかりある方が、意識することが一つ減って運動に専念できるのではないだろうかと考えました。そして、私の勤務する地域では、どの学校も休み時間に子どもがラインカーを使用することを禁止しているのですが、自由に使っていいようにしました。(そもそも、ラインカーを使ってはいけないこと自体、私は疑問でした。)

 ただし、このことを職員会議で提案すると予想通り以下のような声が挙がりました。

①「石灰がもったいない。」
→体力向上、運動量確保という学校目標もある。その実現のために使うので
 あれば、必要な使い道である。

②「子どもが触ったら危ない。石灰は毒だから危険。」
→今の時代の石灰は、大量に口に入れるようなことをしなければさほど毒で
 はない。それに、そんな危険な使い方をする子はいない。
 さらに、授業や部活の準備、運動会などで子どもに使わせている。

③「グラウンドが汚くなる。グラウンド整備が大変。」
→いや、あなた達、一度もグラウンド整備やったことないでしょ?
 いつも体育主任と子ども達がやっています。使ったらきれいにする、
 迷惑をかけない使い方をするという勉強にもなる。

 こうして、休み時間にラインカーを開放することに決定しました。すると、子ども達は、大喜びで使い始めました。「線鬼」「へびへびじゃんけん」「陣地取り」という遊びの幅が広がり、授業で習ったことを自分たちでラインを引いて復讐する様子も見られるようになりました。私の力では、授業でどうこうすることはできなかったけれど、環境の変化を起こし、子ども達の自由の幅を広げることで「ラインカー→運動量確保→体力向上」と繋げることができたなと実感しました。

 今回も読んでくださり、ありがとうございます。
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