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しあわせの一つは、仕事で感動できること
最近感動したお話です。
ある物件の調査をすることになった
その物件とはCADもないその昔、弊社が設計を担当した物件だった
私は調査に先立ち図面をPDF化すべく、大量の原図をスキャンしていた
すると原図ファイルの中に数枚、手描きのスケッチが入っていて、
それは抽象的でとてもきれいな線
形はハサミのようだけど
それがなんなのか、まるで見当はつかない
図面に一通り目を通した後も、
そのスケッチの正体を掴むことはできなかった
そして調査当日、部屋を回る中で、
思いがけずわたしはスケッチの正体を見つけた
感動と、喜びがじんわり広がった
![](https://assets.st-note.com/img/1712479801043-Pzvm351nRm.jpg?width=1200)
わたしが見つけたスケッチを描いたうちのひとりは
もうこの世にはいない
だけどその方は当時、その場にふさわしく美しい手すり子の造形を考え尽くした
そして私はその形跡を見つけ、これはなんだろう?と考えたから
実物を見たときに点と点がつながり感動することができた
考えるもの同士は繋がれる
と思った
建築ってまだこんなに面白くてステキなことがあったの?
「昔はお金があったから、細部までこだわり良いものをつくることができた」
とよく耳にするけれど
お金がなくたって
時間が限られていたって、
昔に比べて発達した技術も蓄積されてきた情報もある
技術が発達したからこそ
よく知らなくてもそれらしい図面が描けてしまい
簡単に済ませることができるようにもなったけれど
わたしはこだわりと責任を持ってデザインを続けていきたい
なんて未熟者もいいところでこんなに喋って暑苦しいのですが、
新年度ということで決意表明でした
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