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日本語ってむずかしいなぁ。

突然何気なく使っている言葉に対して不安が出てきた。

意味飽和に陥りました
いやこれはどちらかというとゲシュタルト崩壊かもしれない。
あれ?やっぱり意味飽和かも?

日頃よく使用している言葉が一瞬わからなくなりました。

『錯覚に襲われる』ってなにさ

事の起こりは数日前、noteに掲載するコラムを執筆していた時です。
錯覚に襲われる』という言葉を、何気なくキーボードに打ち込みました。
そして固まりました。

……『錯覚』に『襲われる』?
あれ?錯覚って、そんな襲い掛かってくるような獰猛な単語だったかな……?

疑問に思った私は、すぐさまGoogleで検索しました。
そんな言葉の使い方、あっただろうかと。

やはりというかなんというか、
検索欄に『錯覚に襲われるぅ?ナニソレ?』とでも言いたげな関連キーワードが並びました。

うんうん、そうだよね。やっぱり間違っているよね。
よかった、よかった。じゃぁnoteに戻って書き直そう……としたところ。

あったわ……世の中の作家さん普通に使っているわ……『錯覚に襲われる』
え……じゃぁこれ大丈夫なの……?
ええ…………わからなくなってきた…………

段々日頃使っている日本語でさえも、
ちゃんと使えているのか怪しくなってきました……
それでなくとも私は間違って使ってたり、
覚えている言葉が多いような気もします。
世の中の誤用とされている言葉も、疑問なく使っていたりして……おとろしや……

これでも文字書きの端くれであるので、やはり言葉というのは正しく覚えて使いたいものです。


誤用の多い言葉~お勉強をしよう~

では少しこの場をお借りして、言葉の勉強というものをさせて頂きたいと思います。
まずはよく小説やドラマで見かける『穿った見方』から!

穿った見方
皆様は、この言葉の本来の意味をご存知ですか?
大抵はドラマなどの影響で「思春期の若者がやりがちなひねくれた考え方」
または「疑ってかかるような見方」という使われ方をされていると思われます。
(私もよく気を抜くとこの使い方をしがちです)
それでは正解をどうぞ!

『穿った見方(うがったみかた)』
物事の本質を的確に捉えた見方。またはそのような考え方をすること

そもそも本来『穿つ』という言葉には「穴を深く掘る」「貫き通す」という意味があります。
そこから転じて「物事を深く掘り下げ、物事の本質を的確に捉える」「隠れた真実を見抜く」
という意味でも用いられるようになった、と言われています。

なので「君は穿った見方をするね」と上司などに言われた際には、
これはネガティブな意味ではなく、ポジティブな言葉なのだ!と思うようにしましょう。

・浮足立つ
こちらも『穿った見方』と同様に、大多数の人には
「(楽しくて)落ち着きを失う。浮かれている」といった使われがちです。
私もしてました。誤用されている言葉を調べて初めて知りました。
それでは正解をどうぞ!

『浮足立つ』
恐怖や不安で落ち着きを失っているさま。または逃げ腰な様子

この『浮き足』という言葉は「つま先立ち」のことなんだそうです。
つまり「かかとが地面についておらず、不安定な様子」を意味し、
そこから転じて「落ち着かない態度、逃げ出しそうになる心理状態」となったそうです。

字面の似た言葉に「浮き立つ」という言葉があるので、
それと意味が混ざってしまったのでしょうかね?

・憮然
the誤用の代名詞。誤用チャンピオン選手権があったら、きっと優勝候補に入っているだろうと個人的に思う言葉です。
大多数の方はこれを「不機嫌なさま」「不快感を表す言葉」という意味で使っている筈です。
では正解をどうぞ!

『憮然(ぶぜん)』
→失望してぼんやりするさま、または驚いて呆然としている様子。

あまり見かけないので勘違いされがちですが、
「憮然」の「憮」には「いつくしむ、可愛がる」と「がっかりする」という意味があるのだそうです。後者の「がっかりする」という意味と、状態・様子を表す「然」が組み合わさり、『憮然』という熟語が生まれたのですね。

意味さえわかってしまえば、誤用する恐れも少なくなりますね!


・雨後の筍
最後はこちら!タケノコの成長スピードの速さから、間違って覚えがちな言葉です。
身近にタケノコが植わっている山があれば、正しい意味で覚えられたのでしょうが……

『雨後の筍(うごのたけのこ)』
→同時に似た物事が相次いで起きるさま、現象。

雨が降った後のタケノコって、ぽこじゃがぽこじゃが出てくるんだそうです。
このことわざはそんな雨の後のタケノコを、そのままドストレートに表現したものなんですね。

言葉はよく調べてから使うようにしよう。

自分の中では正しい日本語を使っているようでも、
実際に調べてみると、間違って覚えて使っている場合が多いという事がわかりました!

しかし一旦使われている漢字の意味さえ調べてしまえば、
一気にストンと正しい意味を覚えられるものが多いです!
これからは使う前に、一度よく調べてから使用するように心がけます。

しかしこうは言っても、言葉の意味・使われ方とは時代と共に変わるものです。
誤用に捕らわれずに、書くことを恐れないようになりたいですね。



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