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【 響け~La mia voce~】ろう難聴者のこえ 軽度難聴・教員の立場から、手話(日本手話、手指日本語)、口話、音声、補聴器、手話歌、ろう難聴児教育、聴覚障害教員etc…当事者の思いを発信したいと始めました。〘Mail〙 la.mia.voce.2023@gmail.com

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  • 【響け ~ La mia voce ~】ろう難聴者のこえ

    軽度難聴・教員の立場から感じたこと・考えたこと、日常のちょっとした出来事を綴っています。

  • 講演・活動のご案内

    ろう難聴児者に関する講演、活動、企画などの情報を掲載しています。 現在、受付け・開催終了している企画は、【終了】と記しています。

最近の記事

Vol.10「聞こえるとか…聞こえないとか…」音声の向こう側 編

皆さんお待ちかねの「聞こえるとか…聞こえないとか…」シリーズ!! 今回は、Vol.10「聞こえるとか…聞こえないとか…」音声の向こう側 編をお送りします。 ある日の授業中の出来事 テスト前に練習問題に取り組むよう説明している最中、A君が急にしゃべりだしたのです。 A君:「せんせー今な、○○先生(担任の先生)が、くしゃみしたよ」。 私:「え゛ぇっつ? 隣の隣の教室にいるのに聞こえるの?」 A君:「聞こえるよ。だってな、めっちゃ、でっかいんやで」 私:「へぇー」 すると、

    • 【響け~La mia voce~】番外編 街頭の下の ”みにくいアヒルの子"

      HPページに載せている「白い鳥」のイラストについて、ご質問をいただいたので…今回は「番外編」お送りします。 街頭の下の ”みにくいアヒルの子” アンデルセン童話の『みにくいアヒルの子』は白鳥だったけど、私は本物のアヒル。 鳥は鳥でも「アヒル」は空を飛べない。翼があるのになぜだろう… 「みんなと同じように空を飛んでみたいなぁ」 「鴬みたいに、キレイな声で歌えたらいいのに…」 空を見上げると惨めになるから、いつも下を向いて歩いていました。 「飛べない鳥」はいるけれど、他のみ

      • Vol.9 その時 歴史は動いた!Part3 「口話〜発語編」

        その時、歴史は動いた! オトナになってから入った「大学」で知った、衝撃の事実について、いくつかのトピックを立ててお送りします。 Part3は、「発語(発音・発声)」「言葉」についてです。 (私自身は、ろう学校に通ったこともなければ、専門機関にて熱心な口話教育を受けた経験もありません。“口話”それ自体に賛否両論があることは承知で書いています) 手話、口話、音声を使う人…など、聴覚障害者のコミュニケーション方法は、個々によって様々であることは、これまでに幾度なく、お伝えして

        • Vol.9 その時 歴史は動いた!Part2「口話~読み取り(読話)編」

          その時、歴史は動いた! オトナになってから入った「大学」で知った、衝撃の事実について、いくつかのトピックを立ててお送りします。 Part2は「口話・読話(教育)」についてお送りします。 (私自身は、ろう学校に通ったこともなければ、専門機関にて熱心な口話教育を受けた経験もありません。”口話” それ自体に 賛否両論 があることは承知で書いています) 皆さんは、「口話」あるいは「読話」という、言葉を耳にしたことはありますか? 聴覚障害のある子どもが生まれた時、「教育方針」を

        Vol.10「聞こえるとか…聞こえないとか…」音声の向こう側 編

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        • 【響け ~ La mia voce ~】ろう難聴者のこえ
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          2本

        記事

          『ヒゲの校長』映画上映会のお知らせ!!

          「ろう者の文化や手話を知るきっかけを広げたい」 「 言語や文化が違う人達が共存する社会になって欲しい」 との願いからつくられた映画 『ヒゲの校長』映画上映会のお知らせです。 大正末期から昭和初期。 聴覚障害者への教育は、当時主流であった手話から口話法へと方針転換されました。これまで行われてきた手話は、口話の妨げになるからと、聾学校で手話が禁止されました。それに対して異を唱えたのが、当時、大阪市立聾唖学校の校長だった髙橋潔先生でした。本映画は聴者とろう者が手を取りあって、権

          『ヒゲの校長』映画上映会のお知らせ!!

          いつも、noteをご覧くださり、ありがとうございます。 ただいま、仕事・プライベート共に多忙のため、12月まで、「不定期」あるいは「月1回」の更新とさせていただきます。 勝手なお知らせで、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

          いつも、noteをご覧くださり、ありがとうございます。 ただいま、仕事・プライベート共に多忙のため、12月まで、「不定期」あるいは「月1回」の更新とさせていただきます。 勝手なお知らせで、申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

          Vol.9 その時 歴史は動いた!Part1「声が響いた」

          私は、社会人を経験してから、26歳の時に大学生になりました。 現役で入学した子たちよりも、8歳お姉さんだったけど、年下のカワイイ同級生ともフツーに楽しく過ごせました。 オトナになってから入った「大学」で、初めて知った、数々の衝撃事実について、いくつかのトピックを分けてお送りします。 今回は『声が響いた』 をお送りします。 私は、これまで、フツーに話す人の声が聞き取りにくいために、相手に聞き返したり、聞こえたふりをしたりして過ごすことが多々ありました。 自分は「聞こえに

          Vol.9 その時 歴史は動いた!Part1「声が響いた」

          Vol.8 「聞こえるとか…聞こえないとか…」聴覚 “ショウガイシャ” について

          私事ですが、つい先日のこと、 補聴器の耳栓部分(イヤーモールド)が壊れてしまい、大慌てで補聴器屋さんに駆け込んだのです。 かれこれ6年程使ったので、両耳とも新しく作り直すことになったのですが…この、ちっこい砂利石みたいなもの。なんと、これが 1個 1万円 するのです! 「オーダーメイドだから致し方がない…」と、わかってはいるけど、ため息がでてしまう私をよそ目に、二人の諭吉さんは揚々と旅立っていきました。 さて、話は戻りまして… 私は、音や言葉を聞き取るために補聴器をつ

          Vol.8 「聞こえるとか…聞こえないとか…」聴覚 “ショウガイシャ” について

          Vol.7 新国立劇場「観劇サポート」の体験記

          今回は、Vol.7「観劇サポート」についてお送りします。 「舞台観劇」と言うと「何だか堅苦しいなー」と思われるかもしれませんが… 歌手のコンサートやライブなどの音楽演奏、演劇(オペラ、オペレッタ、ミュージカル、人形劇、能、狂言、歌舞伎、文楽、落語、大衆演劇、バレエ、日舞など)があげられます。 「見ること」「聞くこと」に何の支障もない方は、個々の「視覚」と「聴覚」を存分に用いて、日常とは異なる世界を楽しむことができるでしょう。 特別なその時間を、誰もが同じように楽しむこと

          Vol.7 新国立劇場「観劇サポート」の体験記

          Vol.6「聞こえるとか…聞こえないとか…」ハラスメント編

          今回は、皆さんお待ちかね(笑) 「聞こえるとか…聞こえないとか…」第二弾をお送りします。 エアコンなしでは、生活できないほどの暑さが続いておりますが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか? 私は、仕事に、余暇にと、充実した日々を過ごしています。 新たな出会いを求め、あちこち駆け回っているのですが、私は、「聞こえる人」「聞こえにくい人」に関わらず、初対面の方には、自分の難聴について伝えるようにしています。 大人だけでなく、新年度、初めて担当する学級の子どもたちにも、自分で作成

          Vol.6「聞こえるとか…聞こえないとか…」ハラスメント編

          Vol.5(2/2)聴覚障害者の「情報支援」について

          「情報スムーズ化ツール」 について、以下、それぞれの一長一短をまとめます(私見、ですが !!) ■「字幕」 「字幕」があると、話し「言葉」の聞き取れなかったことを「見て」すぐに理解することができます。 しかし、字幕は「文字情報」という記号に過ぎないので、 話し手の「感情や抑揚」「他人の気持ち」「大事なところ」をそこから読み取ることは、かなり難しくなります。 テレビのニュースなど、単に「情報を得るだけ」の場合は、 特に差し支えないのですが、講演会や学校の講義など、話者が「

          Vol.5(2/2)聴覚障害者の「情報支援」について

          Vol.5(1/2)聴覚障害者の「情報支援」について

          皆さん、こんにちは。 梅雨があけそうで、あけないこの時期。いかがお過ごしでしょうか? 休日は、室内で余暇を過ごされている方も多いのではないでしょうか? 今回は、Vol.5聴覚障害者の「情報支援」について、2回に分けてお送りします。 「聞こえる」皆さんは、 どのような方法で情報を得ていますか? テレビ、ラジオ 、新聞、本、雑誌、SNS、ネットニュース、井戸端会議(笑)…など。 文字情報ももちろんですが、 多くの皆さんは「音声」を用いたコミュニケーションを頻用しており、

          Vol.5(1/2)聴覚障害者の「情報支援」について

          【終了】~イベントのお知らせ~「ようこそ!手話の国のお祭りへ」

          「手話の世界」を体験してみない?! 7月〜8月に三重県総合文化センターのサマープログラム 「アソボ・マナボ・タノシソウブン2023」にて開催されるイベントのお知らせです。 8月6日(日)「ようこそ!手話の国のお祭りへ」 「手話」の国の住人と、「ジェスチャー」や「筆談」でコミュニケーションをとりながら、射的や輪投げなどのお祭り屋台を楽しんじゃおう!という企画です!(詳細は、下記リンクご覧ください) 「小学生向け」の企画ですが、「大人」も入場できます。 私も、スタッフの一員

          【終了】~イベントのお知らせ~「ようこそ!手話の国のお祭りへ」

          Vol.4 「トリセツ」についてのご意見・感想・質問紹介

          皆さん、こんにちは。 今回は、前回Vol.2でお送りしました、 「トリセツ」について、ご質問がありましたので… Vol.4は、実習先や職場にて「トリセツ」を配布した際にいただいた、 ご意見・感想・質問などを紹介したいと思います。 ↓「トリセツ」の詳しい内容については、こちらを参照ください。 【皆さんからの感想】 ▪ ご自身のことをわかりやすく「トリセツ」にまとめてくださったので、こちらもある程度、理解できたと感じています。 ご自身の耳のことはもちろん、ご自身の好きな

          Vol.4 「トリセツ」についてのご意見・感想・質問紹介

          Vol.3「聞こえるとか…聞こえないとか…」夏ヴァージョン 

          今回は、少し指向を変えてVol.3をお送りします。 気が付くと、もぅ6月も半ばになってしまいましたね…。 6月と言えば… 毎年のように、あちこちで台風が発生し、 「ジメジメ」「ジトジト」、何となく気分も晴れない… そんな梅雨の時期がやってきます。 大人になると嫌悪感を感じる雨。 しかし…子どもの頃、私にとって雨は、 「最高の遊び相手」であり、「音楽」であり、「楽しみの」ひとつでした。 雨が降ると「T-シャツ」と「パンツ一枚」になり、自宅の屋上へ一目散に駆けて行き、

          Vol.3「聞こえるとか…聞こえないとか…」夏ヴァージョン 

          Vol.2 聞こえる人たちがもつ「聴覚障害者のイメージ」から「当事者の障害認識・表現力」へとつなげる

          皆さんは「聴覚障害者」と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか? 例えば「テレビドラマ」や「映画」などを通じて、 聴覚障害者は「耳が聞こえない」「話せない」「手話を使う」といったイメージが、多くの皆さんにあるのではないでしょうか? しかし、近年は、人工内耳の進歩によって「話せる聴覚障害者」も増えている現状にあり、聴覚障害者の多様化が認められるようになってきました。 ひとくちに『聴覚障害者』といっても、以下に示した組み合わせによって、様々なタイプがあります。 *専

          Vol.2 聞こえる人たちがもつ「聴覚障害者のイメージ」から「当事者の障害認識・表現力」へとつなげる