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今こそアナログ手紙の良さを -4 (南極からのお手紙)

こんにちは。

お手紙の量の減少ニュースを聞いて、お手紙布教のために勢いで手紙の良さについて8年ほどの経験を踏まえて自分なりに思うことをまとめました。お手紙を送るのが好きなので、季節ごとの切手を買ってなんでもないポストカードを送ったり、年賀状、旅行先からポストカードを送ることを趣味にしています。

そんな中、今年知ったこと。

南極から郵便物を送ることができる!

南極にも郵便局がある

去年の4月ごろのことです。
SNSで上がってきた南極で郵便局員の募集を見てびっくりしました。
募集にも興味津々でしたがそもそも南極に郵便局があることに驚きました。
(ペンギンを数えたりスタンプ押したり楽しそう〜と思いましたがかなり過酷そうだったし求められる技術がとても高かったし、月給はそこまで高いわけではなかった)


郵便局があるということは、手紙を出せる?とおもって調べると、南極の昭和基地の可愛らしいアデリーペンギンの風景印を知ったのが今年の7月のことでした。

改めて、南極にはペンギンがいるんですね。

南極 日本の郵便局

11月に日本を出発する南極観測船「しらせ」にお手紙を乗せて南極に持って行ってくれます。郵頼として受付てくれるため、遥か離れた局地・昭和基地か「しらせ船内」から返信用のはがきに風景印を押して日本に戻してくれます。

風景印は2種類、
・南極観測船「しらせ」船内分室
・「昭和基地」内分室 
の2箇所の郵便局でいただくことができます。 

記念印としてもらうこともできますし、引受にして、そのまま書いておいた宛先に向けて普通郵便として出してもらうこともできます。
南極までだと遠いんじゃないかなー!と思っていましたが、82円で届くことにびっくり!(国内と同じ扱い)

戻してもらう返信用ハガキには東京から目的地への切手が必要です。一般の葉書サイズなら63円で風景印の押してあるハガキを届けてもらえます。
封書も国内と同じ料金で届けてくれます。

…というシステムを知って、毎年募集がでている10月中旬のスケジュール帳に印をつけて2023年度版のプレスリリースを待っていたところ、出ました!

2023年10月20日!
ついに!プレスリリース!今年もやってくれることに感謝です!

第65次南極地域観測隊に手紙を託す

年に一回だけのチャンス。

母やいつも手紙を出す友人、ちょっと久しぶりの相手にも書いちゃおう。なんせ南極からのお手紙です。面白がってくれる子には出したい。🤔
顔を思い浮かべながら、その人が喜びそうなポストカードを選びました。ポストカードを選ぶところから楽しかったです。

印象派展で買ったポストカードかな、それともこっちかな、と今まで買ってきていたポストカードをひっくり返して選出。

切手は秋の切手と夏の切手にしました。

手紙が届くのは来年の春ごろ。
今が冬の入り口なので季節を飛び越えて届くお手紙です。
半年後のことを思い浮かべてタイムカプセルのような時差がとても素敵だと思います。今書いた温度感のお手紙を半年後に届く。その頃どういう状態なのか、何をやっているのか、先々のことが楽しみになりました。

未来に楽しみの種を蒔く

先々に楽しみや約束を作るのは活力になりますね。
旅行の予約、来週の約束、3年後の目標など、辛いことがあっても先に何かあれば踏ん張れる夜もあります。
些細なことですが、手間のかかる手紙の一枚で頑張れる日があるかもしれません。

花が咲くのはそこに種が落ちたから、だとアニメ平家物語のOPでも歌われているように、楽しみも関係性も何もなしに何かが起こるようなものではない。

思い出したのは、太宰治の「葉」の冒頭の一節。

死のうと思っていた。
ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。
着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きていようと思った。

太宰治 葉


来年の春に届くお手紙は、11月6日までに銀座郵便局まで送る必要があります。(当日消印有効)

南極地域観測隊を乗せた「しらせ」が出港するのは2023年11月10日(金)
いい天気だったらいいなあ。

ご興味のある方はお早めに!

精進致します。
切り絵作家 ひら子

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