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コミュニケーションと友情。「まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん」 【80/1000*絵本】

満月の夜の話で選んだ絵本。

「まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん」朽木 祥(著)、片岡 まみこ(イラスト)

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【内容】
ひとりぼっちのノネコは、食べてばかり。さみしいと、心のかわりにおなかをみたしてしまう。とうとう、ノネコは、ともだちをさがしにでかけた。まんげつの夜は、猫たちの特別な夜。たん、たん、たん!「まんげつのよ〜る」たん、たたん!さてさて、なにがおきるのでしょうか?

【感想】
文字多めの絵本。久しぶりに文字が多めだと、一瞬「うっ」となってしまうw。イラストは版画。

山に住む猫はずっと1匹で過ごす食卓がとてもさみしい。料理を作っても1匹なのでついつい食べ過ぎてしまう。誰か訪問してくれないかなぁと待っているのだけど、それも叶わず、どんどん太ってしまう。

ある日、友達が欲しくなって下山した猫だが、会ったのは犬。ちょっとソリがあいそうになかったので、逃げ込む感じで土管に入ると抜けなくなる。太った人が抜けなくなるのと同じ。

抜けなくなった猫のところに数匹通りすぎて声をかけるが、土管猫も頑固でなかなか助けてと言えない。この頑固なのとかプライドとか、誰にもあるあるだと思う。素直に助けてと声をあげることって意外とできないものだ。そして周りで様子見をしてしまう猫たちの気持ちもわかる。助けたらいいのかどうかってわからないし、単なるお節介になりがちだし、うまくいかないとどちらもいい感情を持たないからだ。

満月の夜、土管の周りでは猫の集会が開かれていて、それぞれ猫が主張をする。土管猫に気を使いながらもちょっとしたお祭り。土管猫をからかうような歌で盛り上がり、歌って踊っている猫たちと一緒に土管猫も唯一動く手だけ参加しだす。

そうしているうちに土管猫を救おうという雰囲気になって、みんなで力を合わせてようやく救い出す。お礼に山の上に食事に来てと伝えると、猫って忘れっぽいはずが、食べ物と気に入った相手のことは覚えていて、ちょくちょく山に帰った土管猫と交流するようになるというお話。

猫の友情を描いているが、人間界のコミュニケーションでもあるある。

【絵本のキーワード】
猫 満月 友情 ダイエット 太る 孤独 コミュニケーション プライド 助けを求める 頑固

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80日継続できました〜。初めてのメッセージを見たので記念に。

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