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不良社員とよばれて

今でこそテレビを見る機会は滅多にないが、かつてはテレビをよく見ていた。
特に小中学生の頃は、いくつか好きな番組があり、今みたいに気軽に録画もできないから、スケジュールに気をつけてまで見ていたものだ。

よく見たシリーズで思い出すのは、大映テレビ制作のドラマだろうか。

「スチュワーデス物語」や「少女に何が起こったか」なども記憶に残っている。

スチュワーデス物語では、当時、美人女優だった片平なぎさが義手にはめた白手袋を口で取って、事故の原因を作った風間杜夫を責め立てるというお約束のシーンもあったし、思い出深い。

少女に何が起こったか…では、嫌な刑事だった筈の石立鉄男が実は良い人だったという、かなり無理のあるストーリーが愉快だった。

ただ、個人的に推したいのは、何と言っても「不良少女と呼ばれて」だろう。

かつてグレていた女の子が更生する物語だが、まあ何とも個性豊かなキャスティングだった。

主役の伊藤まい子は可愛かった。この方は年齢を重ねても可愛いままの顔を維持できる珍しいタイプだった。
不良時代の姿のメイクにかなり無理を感じたが、まあご愛嬌か。
そのライバル的な伊藤かずえも良い味を出していた。
こちらは不良役には無理なく対応できていた。確かあだ名がモナリザだったか。

違う番組だが、お母さんといっしょ…に伊藤かずえがお姉さんで出演していたのは驚いた。
おいおい、こやつはモナリザやで…テレビ前で呟いたのはワシだけだろうか。

ちょっと頼りない偉いさん役の名古屋章、ヒロインを支えるか弱い雰囲気の男性が国広富之だった。もちろん松村雄基も出ていて、大映テレビの代表作と言える。

思い出すと、純真無垢にテレビを楽しんで見ていた時代があったのだと懐かしくなる。
もうあんな時代は来ないだろう。

今のワシの立場からドラマを作るならタイトルは「不良社員とよばれて」でいいかなぁ。

何か寒い話になりそうだけど。