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おまもりみたいな言葉だった
卒業を間近に控えた高3の冬。
「私はいつか絵本を書きたいと思っているの。そのとき文章は私が書くから…絵は〇〇さんに描いてもらいたいなあ…。」
と言ってくれた人がいる。
それは、高3のときの担任の先生。国語の先生だった。
部活も引退し、夏から美大予備校へ入った私。最初の方は全く評価してもらえなくて、ずっと得意だったはずの絵に自信がなくなりかけたこともあった。とにかく誰かに悩みを相談したかった。そんなときに、夕方の予備校の時間まで何度も話を聞いてもらったことがある。
(今思うと、いくら仕事とはいえ申し訳ない気持ちが湧いてくる…。)
合格の報告をしに行ったときは、すごい勢いで抱きしめてくれた。普段おっとりとした印象の先生だったから、驚きと嬉しさでいっぱいになったことを思い出す。
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卒業前にもらったあの言葉。普通科の高校から、ちょっと変わった道へ進む私へのエールだったのかもしれない。
私は、今パッケージデザイナーという仕事を始めて4年目だ。この仕事をする中で、「ものづくり」に対して今後どのように関わっていくべきか、色々考えることが多くなった。今の自分のままでいいのだろうか、と。
そんな中、久しぶりにこの言葉がふっと蘇った。もう10年近くも前にもらった言葉だけど、心のどこかにあったのだ。そしてそれは今でも優しく背中を押してくれる言葉であった。
しかし一方で、いつか一緒に絵本が描ける日が来ないかなあ、なんて本当に少しだけだけど夢見る自分もいる。
そんな淡い想いも、あの言葉と共に毎日の頑張りに変えていこう。
いつかもっと成長した姿をあの人に見せられますように。
そのときは精一杯のお礼ができたらいいな。
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