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読むこと、読まれること。

占星術で使う「象徴を読み解く力」は日常のあらゆる場面で役に立つ。星を読む、先を読む、人を読む、心を読む、身体を読む、風向きを読む、本を読む、地図を読む、楽譜を読む、これらに使われる能力は実はさほど変わらないというか、元を辿れば同じところに行き着く気がしていて、それを実生活の中で10年以上かけて、いろいろ試行錯誤して来た。

チャートを読むことは「鑑定する」という風に言われることもあるし、コンサルテーション、カウンセリングなどという名称で呼ばれることもある。やっぱり自分にいちばんしっくり来るのは「読む」という表現で、それ以外に自分がやっている行為に馴染む言葉が見つからない。 

もう一つ言えば、読むということは同時に読まれるということでもあって、私が誰かのチャートを読むとき、私自身もその誰かに読まれているような感じがする。どんな行為も人を介せば、一方通行にはならないし、そこで双方が影響を受け合うのだと思う。 これは「ふれることはふれられること」でもあるというボディーワークをとおして学んだこととも共通している。

そもそも私自身が星を読むことを学び始めたのは、ボディーワークの仕事でいろんな方の身体にふれたときに自分の手をとおして感じるさまざまな「感じ」「手応え」を自分自身がどう消化したらいいのか?という問いが生まれたからだった。

季節の巡りに合わせて変化していく人の体調や気分、月の巡りに反応して揺らぐ女性の繊細な身体と心、同じ方でも毎回お会いする度に何かしら変化がある。それは好不調というふたつの状態に単純に区分できるものではなく、絶好調のときに感じる不安だったり、絶不調のときにあらわれる好転への萌しだったり、本当に複雑でつかめるようでなかなかその実態がつかめない。そして心と身体が織りなすその人独自のリズムに興味は尽きなかった。そこに星たちの動きがどう関与しているのかを知りたくて寝る間も惜しんで夢中になって学んでいった。

幸運と発展の星・木星が牡牛座に入って自分の興味が再び身体に向かいつつある。牡牛座は肉体・五感を担当しているサインでもある。今も古くからのお客様に「もうボディーのセッションはされないのですか?」という声をいただくことがある。ありがたいことだけれど、いちど離れるとなかなか戻るタイミングがつかめず、けっこうな時間が経ってしまった。

私がボディーワークを学んだのはこちら。
波の音を聴きながら受けたセッションは今も忘れられない。



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