勇気出して叶えたきせき
0:勇気出して叶えた軌跡
2期放送開始に始まり、ベルーナドームで幕を下ろしたラブライブ!スーパースター!!2期の季節は、一瞬のときめきに未来を預け続けた8か月間であったなと感じます。
地方住みなのにアニメ2期を毎週のように原宿でリアタイしたり。
3rd LoveLive! Tourをほぼ全通したり。
数々の企画を主催したり。
後先考えてなさすぎてバタついたり、悔しさや辛さに飲まれてしまったこともあったけど、それ以上にすごく楽しくて、幸せだった人生で一番の想い出の季節。
この記事は、そんな季節の備忘録。二度と来ないこの季節を、私が全力で泳いできたことの証明。
長くなるとは思いますが、よろしければお付き合いをお願いいたします。
1:アニメ2期放送期
・この街でいまキミと
2022年7月17日のラブライブ!スーパースター!!2期1話放送でこの季節は幕を開けます。
放送開始の瞬間が迫っている事実に高まりを抑えられず、放送直前に勢いで聖地エリアの宿を確保。
金銭的な都合をつけられずにギリギリまで予約していなかったけど、聖地徒歩圏内のお手頃な宿が奇跡的に一部屋だけ残っていました。偶然ではナイね運命!
「聖地でアニメをリアタイする」という文化を知ったのはアニガサキ2期放送の折でした。
友人に誘われて2期3話をお台場でリアタイし、その楽しさに感動したのはいいものの。当時の私は毎週土日夜に労働が入っていて、聖地リアタイどころか、まともにリアタイできたのも片手の指で数えられる日数で。
毎週30分遅れぐらいでリアタイして、30分前にみなさんが投げたような目新しさのない感想をTwitterに垂れ流す土曜の夜。別に楽しくなかったわけじゃないんですけど、周りの熱量が高かったゆえの置いてけぼり感が悔しかったんですよね。
せめてスーパースター!!2期では同じ轍を踏みたくないな、と感じた私は労働先をばっさり辞め、ここから始まる季節にすべてを懸けていく覚悟をしたのでした。
閑話休題。1話の放送当時は「一緒に原宿に泊まって観ようぜ!」と軽率に誘えるような友人が存在していなかったので、ひとりで宿を取ってリアタイに臨みました。
しかし、毎週のように原宿に通い、居合わせたオタクたちとの交流を繰り返すうちに、心を許せる仲間が増えていきました。
のちのち共に座談会・埼玉公演カウントダウンを企画し、3rdライブ大阪公演で連番することとなるちゃまくん、若者会を企画し、3rdライブ宮城公演で連番することになるぷんくんらともこの経験を経て仲良くなっていきます。
この記事で2期全12話の感想の総括を行っておりますので、よろしければご覧ください。
さて、最終的に私は全12話のうち8話を聖地にてリアタイすることとなりました。先に大雑把な感想だけ述べておくと、めちゃくちゃやってよかったです。
少なくともスーパースター!!に関しては、3期でも絶対おんなじ向き合い方してるんだろうなって確信してるくらいにはやってよかった。
私ってスーパースター!!2期以前は圧倒的にアニメよりライブに注力してラブライブ!という作品を楽しんでいたんですね。
というのも、私がラブライブ!を追いかけるうえで大事にしている柱の一つとして「自分の物語を大切にする」というのがありまして。
「物語」はラブライブ!との”いま”を大切な想い出として積み重ねることで紡がれていきます。そして”いま”を想い出として遺すための最良の方法って「いまが最高!」って感じることなんですよね。
ラブライブ!最高だ、大好きだって感じた記憶は、その瞬間が”いま”から”過去”に変わったとて、きっと胸の中で輝き続けるから。想い出のなかで絶対に忘れない永遠になるから。
そんな「いまが最高!」の瞬間が私にとってはライブだったわけです。どんな交通手段で会場へ向かったのか、誰と連番を組んだのか、ライブの前に何を食べたのか、どんな席で参加したのか…など、ひとりひとりが「自分の物語」を受け取る、「いまが最高!」と感じられるチャンスが多いから。
逆にアニメは、もちろん大好きではあったんですけど、「いまが最高!」をあまり感じることができていなかったんですよね。
性質上無限に観直せるので、その瞬間に懸ける”特別”を認識しにくかったこと。スマホがあれば手間暇なく観れるので、手間暇にこそ生まれる「自分の物語」を受け取るチャンスが少なかったこと。このへんがその理由かと。
でも、原宿に足を運び、日によって違うメンバー、日によって違う環境下でリアタイしたラブライブ!スーパースター!!2期には、ライブに近しい”特別”な臨場体験があった。「いまが最高!」があった。
向き合い方にちょっと工夫を凝らすだけで、アニメを観るというだけの行為が大切な想い出に成ることに気づかされたのでした。
・夏に結び合わせた絆はほどけない
特に想い出深いのが2期6話「DEKKAIDOW!」のリアタイ。
私は2期生だと鬼塚夏美さん推しなんですけど、その夏美さんがLiella!の事情に大きく介入し始めたのが5話「マニーは天下の回りもの」でした。
5話では夏美さんのエゴいとこが前面に押し出されていたのもあって、SNSのタイムラインにおける夏美評があんまりよくなくて。なんなら「鬼塚夏美」で検索かけようとするとサジェストの一番上に「鬼塚夏美 嫌い」が出てきたくらいでした。
ひとりの夏美推しとしてこの事実が悔しいったらなかったんですよ。まだ彼女についてなんにもわかっていないのに、どうして軽々しく彼女を貶す言葉を投げれちゃうんだろうって。
だから私は、6話までの一週間、誰よりも彼女のことを考えて寄り添ってやろうって、周囲の心無い言葉に負けないくらいデカい声で愛を発信してやろうって思った。
その結果の産物がこれらです。誇張抜きで、飯食う時と寝るとき以外永遠に5話観るか記事書くか画像作るかしていた一週間だった。
6話はどうしても原宿で観たくて、放送当日は帰省先の仙台から東京まで新幹線でかっ飛ばす強硬ムーブ。現地でオタクと合流して、代々木公園のベンチでリアタイの瞬間を迎えます。
もうね、アニメでこんな泣いたことないってくらいボロクソに泣いた。
夏美さんがかのんさんの手を取った瞬間、懸けてきた想いのすべてが報われた気がしたんですよね。自分の中でアニメとの向き合い方が大きく変わった決定的な瞬間でした。
他にも人生初の熱中症拗らせながらリアタイした3話、放送直後にいちょう並木までウォーキングした8話など、たくさんの大切な想い出ができました。ここで語りきれなかったエピソードも機会があればお話したいなぁ。
・はじめましての瞬間
この期間の想い出はアニメだけではありません。「2期OP&ED主題歌連動リリースイベント」があったのもこの時期でしたね。
私は昼公演に参加したのですが、用意された座席はまさかの前から2列目。もう人生でこれクラスが引けることそうそうないだろって席で9人体制初のパフォーマンスを見届けることとなりました。
この公演は私にとって本当に大切な想い出で。というのも、私が絵森彩さん推しになる決定打がここにあった。
私はもとよりこの「リリリエラ」で2期生のキャストの誰を中心に推すか決めるつもりでいたんですね。パフォーマンスを見て誰にするか見極めようって。
普通推しっていうのは事故みたいな感じで決まるものだと思うし、その事故の瞬間が来るまで決めずに待つのが基本だと思うんですけど、それでも「ここで決めよう」って気持ちでいた理由はシンプルで、伊達さゆりさんっていう最強の推しがもともといたから。
尊敬できて顔面がタイプな人枠は伊達さゆりさんで既に満たされてて。だから私は2期生の推しの条件として、伊達さゆりさんの強みと競合しない「応援したいって思わされること」を求めたわけです。
推しは推しでも”好き女”というよりは”応援の対象”。自分が背中を押していきたいなと、でっかくなるのを見届けたいなと思えるような人を2期生の推しに据えようとしていたのでした。
んで、その最有力候補は実は鈴原さんだった。やっぱり一般公募、それも3人目、本来は落ちていたはずのところを拾われて2期生としての役をもらえたってバックグラウンドがめちゃくちゃ刺さってて。
正味4割くらいは「2期生だと鈴原希実推しであるということを確信する」ためにLINE CUBE SHIBUYAに足を踏み入れたつもりでした。だがしかし、
出てくるころには完全に絵森彩さんに落ちてた。顔面に「絵森彩単推し」って書いてあった。
決め手は9人バージョンの「私のSymphony」。
絵森さん爆泣きしてんだよ。「私を叶える物語」の教科書みたいなこの楽曲を歌いながら爆泣きしてんだよ。それはもうお前がラブライブ!スーパースター!!だよ(?)
彼女がそのときどのような気持ちで涙を流していたのか、そんなの外から見ているだけの私たちからはわからない。だけど、当時の私には、絵森彩さんが自分の掴み取った「鬼塚夏美役」というキャリアに「私のSymphony」を重ね合わせて感極まっているように映って。それは、私にこれから彼女を全力で応援させる動機として申し分なかった。
絵森彩さん推しの新しい私が始まった瞬間のあの感動。これからどんなに季節が巡ろうと、色褪せることはないのでしょう。
2:3rd LoveLive! Tourに向けて
・What a Wonderful Discussion!!
時は過ぎ、3rd LoveLive! Tour~WE WILL!!~2週間前。
私は初めて公の場で”企画”たるものを運営することになります。ラブライブ!スーパースター!!座談会 ~What a Wonderful Discussion!!~。
きっかけは7月にあった虹ヶ咲座談会。友人が運営するイベントで、私もありがたいことにお誘いをいただいて参加させていただきました。
その折に、友人から「虹ヶ咲界隈ではこういう有志企画のイベントがたびたび開催されてるんだよね~」という話をお伺いして。「そういえばスーパースター!!でこういうのやってるの見たことねえな」って思ったんですよ。
その考えに至った瞬間めちゃくちゃ自分で挑戦してみたくなったんですよね。というのも、当時の私には(今もそうだけど)「スーパースター!!に恩返しをしたい」「スーパースター!!を盛り上げたい」という機運があった。
とはいえ、どう企画をデザインすればいいのかっていうのが初挑戦ゆえにピンと来なくて。ある程度身近にいて、スーパースター!!への熱量が信頼できて、過去にカウントダウン企画の主催経験もあるちゃまくんに声を掛けさせていただきました。
主に私が企画慣れしておらず、死ぬほどちゃまくんに迷惑を掛けながらもなんとか開催にこぎつけ企画を完遂。みんなに楽しかったって言ってもらえて嬉しかったな~。
いろいろと反省点もあったけど、オタクとの友好関係が広がったり、自分のラブライブ!との向き合い方の手段が増えたりと、デメリットをはるかに越えるメリットがあったので「挑戦してみてよかったな」と心から思います。
その後も生春さんの「#アト10日」、さめさんの「#Liella3rdLoveLiveTourまで9日間セリフでカウントダウン」など、数々の企画に参加させていただき来たる3rd LoveLive! Tourへ弾みをつけていったのでした。
・宮城公演に懸ける想い
いよいよ直前に迫ったLiella! 3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~。初演は宮城公演だったわけなのですが、この公演への気持ちの入りようが凄まじくて。
というのも、宮城は私の故郷であり、大好きで尊敬している伊達さゆりさんの故郷。それに会場であるゼビオアリーナ仙台は、私が参加するラブライブ!シリーズ初のライブとなるはずだったAZALEA 1stの開催地でした。
初ライブのはずだったAZALEA 1stが社会情勢の影響で中止になって流した涙も、その後全くライブに行けなくなってしまって辛かった経験も、ようやく現地に足を運べるようになり、満を持してAZALEAが仙台にやってきてくれた喜びも、全部大切な想い出で。その会場になってくれたゼビオアリーナ仙台って、私にとってラブライブ!との約束の象徴みたいな会場だったんですよね。
あとは連番者がぷんくんだったこともすごく気持ち的にプラスに働いていて。
彼は、昔から身内が「ラブライブ!を聖地でリアタイする」という向き合い方をしているのを見てきており、「自分もそんな追いかけ方をした先にある景色を見てみたい」とスーパースター!!2期で初めて聖地リアタイに臨んだオタクでした。
それで、ここに至るまでラブライブ!と歩んできた経歴は違うけど、毎週聖地でリアタイするような全力の向き合い方を実現できた最初の作品がスーパースター!!2期であったことは一緒だよね、と意気投合したんですよね。どちらにとっても宮城公演って全身全霊で駆け抜けた先で受け取る初めての特別の舞台で、そのときめきを隣で共有できることが嬉しかった。
初演ってだけで懸ける想いが強くなるところに、幾重もの補正が働いて、気づけばとんでもない熱量になっていました。少し当時に想いを馳せるだけで瞳の奥が熱くさせられるくらい。
始まってもいないのに、ああ、ここまで全力でスーパースター!!を追いかけてきてよかったな、なんて思わされたりして。史上最高のコンデションで過ごした開演前夜の胸の高鳴りを忘れません。
3:3rd LoveLive! Tour ~WE WILL!!~
・始まりの瞬間
そして迎えた公演当日。もう本当に最高の公演でした。
私もぷんくんも懸ける想いがあまりに強すぎて開演前に号泣ハグしてた。でも始まってみるとあまりに楽しくてあっという間で。
終演後は余韻ひたひただったんですけど、同時にこの幸せがまだ6都市12公演も待ち受けていることが幸せで。人生最高のライブツアーの初演、本当にかけがえのない想い出となりました。
ちなみにDay2は同じく現地落選組のちゃまのっぴ連番とカラオケで配信観てました。配信でしかできないはっちゃけた楽しみ方できてこれはこれでよかったです。
・これが私のラブライブ!
翌週、3rd LoveLive! Tour 愛知公演。
今だから言えるぶっちゃけなんですけど、愛知公演は宮城公演の30%くらいしか楽しめなかったんですね。
この差を生み出してたのって単に心の持ちようで。要するに、宮城公演に懸ける想いがデカすぎた。愛知公演に懸ける想いがそうでもなかった。ほんとこれだけなんですよ。
思い返せば、愛知公演には宮城公演にあった地元補正も、初演補正も、久々のライブ補正も入ってないんですよね。多くの人には「年内最後のLiella!のライブ」という補正が働いていたはずなんだけど、私は翌々週のフェスへの参戦も決めていたのでそれすらなかった。
誤解のないように言うと、愛知公演の内容は非常に素晴らしかったです。宮城公演の30%とはいえ、比較対象の宮城公演が戦闘力1000万くらいあるので、当然愛知公演のそれもクソデカ数字なんですけど、当時の私はその楽しさよりも70%の落差に目を向けてしまった。
「もう北海道と埼玉行ければいいかな」
「私って全通の称号が欲しかっただけなのかな」
「こんな気持ちじゃLiella!に顔向けできないな」
こんな感じで思い悩んでしまったんですよね。
そんな私を救ってくれたのが、北海道公演のフラワースタンド企画でした。
この企画にのめり込んでいる間だけは、後ろ向きな感情を忘れられた。やっぱりスーパースター!!大好きだなって、揺らぎかけていた心を安定させることができたんですよね。
元来ツアーは「アーティストが地方のファンに会いに行く」という目的で開催されているものであると思ってて、もしかしたら「全通」ってアーティストサイドが想定してくれてる楽しみ方と乖離しているのかもしれません。
それでも全通を志向するのは、その地でしか受け取れない”特別”を、参加公演を増やすことでしか受け取れない”特別”を、享受したいと願うから。
それなら私がツアーに求める”特別”は?
「スーパースター!!に恩返しをしたい」「スーパースター!!を盛り上げたい」
フラスタ企画を通じて改めて気づいた。これが私の”楽しい”であり”特別”なんだって。見つけたかも、私の────。
・Go!! リスタート
3rd LoveLive! Tour 千葉公演。
2023年Liella!染め。愛知公演から一か月弱、自分の芯と言えるものを見つけて帰ってきた私は面構えが違った。
ここの公演に何か自分の中で大きな”特別”を拵えてきたわけじゃなかったけど、やっぱり自分の中でひとつテーマを持ってるだけで楽しさ全然違って。かつて取った全通の選択はやっぱり間違っていなかったなって思えるようになっていました。
柱とカメラマンに視界を阻害されたうえ、自分たちの連番の両隣のガタイがよすぎて二人でひと席ぶんくらいのスペースしか使えなくてもなお楽しかったもんな。9人のLiella!によって披露されるユニゾンを受け取って、姿かたちが変わってもLiella!が奏で合うメロディは「ずっと終わらない」んだなあって涙を流したのを覚えています。
・結ばれた想い
3rd LoveLive! Tour 北海道公演。
大好きな夏美さんがLiella!に加入することを決めた北海道。この公演もまた、自分の”特別”を全霊で懸けてきた公演でした。
それを盛大にお祝いするために、人生で初めてのフラワースタンド企画を立ち上げて。この日のためになにもかも頑張ってきた。
全部全部報われた。ラブライブ!スーパースター!!を、鬼塚夏美さんを、絵森彩さんを大好きでいて心からよかったって思える公演だった。
この公演の絵森さんのMCがめちゃくちゃ印象的で。Day1で、彼女は「私がファンサを積極的に行うように努力しているのは、夏美がステージに立ったら絶対にこうすると思っているからだ」という旨を述べられたんですね。
先程リリイベの項で、絵森彩さんが「私のSymphony」を歌いながら泣いてるのが、彼女が掴み取った「鬼塚夏美役」というキャリアをこの曲に重ねているように見えて、それで絵森さんが好きになったって話をしたじゃないですか。
北海道Day1のこの発言を聞いて、瞬時にこのリリイベのことを想い出して。すべてがつながったんですよね。やっぱり、絵森さんにとって「鬼塚夏美役の私」を全力で叶えることが「私を叶える物語」なんだなって。このMC、私が絵森さんに惚れた理由そのものじゃんって涙を流していました。
Day2の「一番大好きな楽曲はビタミンSUMMER!だ」ってMCも刺さって。このたびお贈りさせていただいたフラスタのテーマがビタミンSUMMER!だったっていうのがあったし、なにより”夏美さんの大切”が”絵森さんの大切”に直結しているんだな、ということに気づかされました。
恩返しの顔つきで臨んだはずだったのに、かえって大きすぎる想い出を受け取ってしまった北海道公演。Day2終演後、自分たちのフラワースタンドの前でボロボロ流した涙の煌めきを忘れません。
これからも全力を賭してラブライブ!スーパースター!!に報いていきたいな、と決意を新たにさせられた2daysでした。
・9人のLiella!
3rd LoveLive! Tour 大阪公演。
大阪城ホールを前にして想い出すは2nd LoveLive! 大阪公演。5人のLiella!に手を振ったあの日。
9人になってよかったって、心から思えるようになったから伝えにきたよ。
なんの因果か、座席配置は2nd大阪公演Day1の折とほぼ同じ。3rd LoveLive! Tour初のスタンド席だったのですが、視線を下ろした先にある光の海には、かつて見た景色に新たに4つの色がかさねられ、より鮮やかに煌めいていました。
9人になったLiella!の是非を問うたLiyuuさんに、会場のファンたちが割れんばかりの拍手で返したあの瞬間の感動を忘れません。Liella!を信じて追いかけてきてよかったなって心から思わされました。
また、Day2の退場直前に絵森彩さんが述べた「大好きなLiella!のみんなと、これからも夢を追いかけていきますの!」って宣言で本当にダメになっちゃって。
かつては孤独にマニー稼ぎに没頭してて、自分を「夢を見てはいけない人」だと思っていた少女が、大好きだって伝え合える仲間を、一緒なら夢を追いかけていけるって思える仲間を見つけるまでの物語が一挙に脳裏を駆け抜けて、膝をついて号泣してしまいました。
これからもLiella!を、鬼塚夏美さん/絵森彩さんを全力で応援していきたいなって改めて思わされましたね。
・これが最後
3rd LoveLive! Tour 東京公演。
5都市10公演を駆け抜けてきたLiella!ちゃん、ついに東京に凱旋!
この公演は3rd LoveLive! Tourにおけるアリーナ会場でのファイナル公演。また、次に控えた埼玉公演は声出し解禁が決定されていたため、声出しなしのレギュレーションによるファイナル公演でもありました。
強調される「ファイナル」の単語に、駆け抜けてきた季節の終わりの近づきを感じて寂しくなりながらも、いまを楽しみきるキモチを忘れずに、Liella!の”歌”に誠心誠意耳を傾けた2daysでした。
特に印象に残ったのは「Shooting Voice!!」でした。この楽曲は3rd LoveLive! Tourのここまでの公演で二度(大阪Day1、東京Day1)披露されているのですが、この二度それぞれで違った歌詞が刺さったんですよね。
大阪公演は配信がなく、現地に足を運んだ人しか直接受け取ることのできない公演でした。だからこそ、直接受け取れなかったたちに寄り添うかのような歌詞たちにバフがかかっていたんですね。
逆に東京公演は配信があって、より多くの人が受け取れたからこそ、いまLiella!と結ばれ合ってることを実感できる歌詞たちが刺さった。
どんな場面においてもクリティカルな歌詞が存在するShooting Voice!!、何回浴びても強すぎて勝てない。Liella!、恐るべし。
・Young! Shine! Smile!
話をちょっと戻します。愛知公演の折、「スーパースター!!に恩返しをしたい」「スーパースター!!を盛り上げたい」って想いこそ私がツアーに乗せたい”特別”だと気づいたって話をしましたね。
その”特別”を大阪公演、東京公演にも乗せるべく、とある企画を実施させていただきました。それが、ラブライブ!スーパースター!!若者会 ~Young! Shine! Smile!~。
要するに若い人限定(年齢制限あり)の打ち上げ。SNSで参加者を募り、大阪公演Day2、東京公演Day2それぞれの終演後に開催させていただきました。
この企画はぷんくんと立ち上げたんですけど、その経緯はいたってシンプルで、私たちの周りに同年代のオタクが少なかったから。
年上のオタクと話しているのも全然楽しいんだけど、同年代もしくはそれ以下の人たちともゆっくり話す機会欲しいよね、という話になり、開催に至ります。
急遽の広報であったにもかかわらず、延べ20人以上の方が参加してくださって嬉しかったです。この企画で結ばれたLiella!の輪、大切にしていきたいな。
4:手をつないで未来へ
・私を叶える物語
2022年7月31日。スマホの画面に映る”2023年3月4日・5日 ベルーナドーム”の文字を見て、「あ、ギリギリだ」って思った。
私はいま大学3年生。春からは4年生。俗に言う”就活生”であり、夢に向かって一歩を踏み出さねばならない、そんな時期。
私にはラブライブ!からもらった将来の夢がありました。
でも、いまはその夢よりも自分の大好きを、ラブライブ!スーパースター!!を追いかけたい。だってそれも私の夢なんだから。
私の大学はありがたいことに就活関連の環境は充実していて、「将来の夢」にこだわることさえしなければとりあえず自分の進路は見つけられる。だからそっちは”大好き”の片手間で、適当に。そう考えていた時期もありました。
でも、ラブライブ!スーパースター!!は私に教えてくれた。あなたがいま「将来の夢」に向かって駆け出すことは、きっと未来のあなたが”大好き”に恩返しをすることにつながるんだって。
夢を叶えるためには、もしかしたらあなたの”大好き”を諦めねばならないかもしれないけど、それによって掴み取った夢は、回りまわってきっと”大好き”に素敵な風を吹かせるって。
それなら、私がいま歩むべき道は────。
やっぱり寂しくて、ちょっとだけ悩んだけど変わらない想いと答え。私は、ラブライブ!スーパースター!!が大好きゆえに、ラブライブ!スーパースター!!と離れることを決めたのでした。
・手をつないで未来へ
私は、3rd LoveLive!のツアーファイナル・埼玉公演の終了をもってして、いったんラブライブ!に背を向けると決めました。いろいろと逆算して、そのタイミングでアクセルを全開にすればギリギリ「将来の夢」を叶える資格を得られるようなタイミングだったから。
だから、私はラブライバーとしての活動のひとつの区切りとして、埼玉公演へのカウントダウン「#手をつないで未来へ」を企画しました。
これまでの季節の振り返りによりLiella!と、リレー形式での進行により同じ好きを好きな仲間と、手をつないで歩んできたことを実感し、未来へ駆け出す覚悟をしたい。そんな想いで企画名に「#手をつないで未来へ」を採用させていただきました。
「#手をつないで未来へ」という企画名について、ここでいう”未来”として、参加者含め受け手全員に「ツアーファイナル・埼玉公演」を思い浮かべてもらうように設計したつもりです。
でも、私だけはこの”未来”にもうひとつの意味を託していました。それは、埼玉公演を終え、ラブライブ!と離れた未来。
私にとっては、ここまで駆け抜けてきた季節にこんな大切な想い出があったよ、こんな大切な仲間がいたよって事実を遺し、離れていてもつないだ手は結ばれたままであることを信じるための企画でもあったんですよね。
初めてだらけの試みで懸念点もたくさんありましたが、参加してくださった皆様のご厚意と尽力のおかげでことは順調に運び、埼玉公演への機運を高めつつ、たくさんの人々との”結び”を感じることができました。
埼玉公演へのカウントダウンは、私がラブライブ!から離れるまでのカウントダウンは進み。
ついに開催当日。誰もにとって特別なその公演の幕が上がりました。
・一番嬉しい日
3rd LoveLive! Tour 埼玉公演。
「最高」が詰まりすぎていて、どこから話したらいいのかわからない。間違いなく人生で一番の想い出となった二日間でした。
西武球場前駅に着いて、ベルーナドームを目の当たりにした瞬間にもう泣いてた。最初から全身全霊を懸けて応援してきたLiella!が、ついにドームに立ってるんだよ。泣くじゃん。
んで、周りを見渡すと人、人、人。ここにいる全員がLiella!のこと大好きなんだよ。泣くじゃん。
入場特典の銀テープ、埼玉公演のだけ虹色に光り輝いてるんだよ。ここまで全力で駆け抜けてきた季節の集大成を感じてまた泣いた。まだ始まってもないのに泣きすぎてしんでしまう。
ライブが始まって、最初に感極まったのは最初のコール&レスポンス。「始まりはみんなの空」から見てきてて、一度も直接Liella!に応援の声を届けることができていなかったからこそ、ようやく「ギャラクシー!」って叫べた時の嬉しさが半端じゃなくて。
いっぱい悔しいこともあったけど、ここで報われてくれたなって。今日この日まで全力でラブライブ!スーパースター!!を追いかけてきた自分が誇らしいなって心から思いました。
肝心のライブパートも本当に凄まじくて。ドーム会場で披露されてるってだけでまず迫力が違ったんですよね。それに、シーンによってはドームならではのド派手な演出が追加されているものもあって、さすがに度肝を抜かれてしまった。
追加演出は「スター宣言」で火花が散ってたりとか、「揺らぐわ」でステージから炎が出るようになっていたりとか、どれも大幅に元の楽曲・場面をパワーアップさせていたけど、個人的にヤバかったのは幕間映像の夏美勧誘シーン。
ラベンダー畑の9色のラインがステージに再現されてんの。さすがにズタボロに泣いてしまった。そのあとの「ビタミンSUMMER!」、みんな超盛り上がってるのに自分だけうめき声しか上げられてなかったもんな。
あと「未来の音が聴こえる」の花火。
「ラブライブ!とはこの公演をもって一旦お別れ」というバックグラウンドがあったゆえに、この楽曲にかける気持ちは普段より一層強くて。そんなところにこんな素敵な演出まで加えられたら涙を抑えられるわけがないじゃん。
これから私がどんな困難に直面しようと、このパフォーマンスを目撃した瞬間に受け取った勇気をもってすれば乗り越えられる。そんな気さえさせられました。
・ラブライブ!スーパースター!!
埼玉公演での一番の想い出は、「追いかける夢の先で」を一緒に歌えたこと。「心の中で一緒に歌ってください」が「一緒に歌ってください」に変わった瞬間の喜びたるや。
自分にとってこのタイミングで「追いかける夢の先で」を一緒に歌えたってことがとても意味のあることだと思ってて。
というのも、「追いかける夢の先で」って「どれだけ悔しいことが待ち受けようと、全力で頑張って夢の先を目指す」ことを宣言する曲じゃないですか。
そして、「どれだけ悔しいことが待ち受けようと、全力で頑張って夢の先を目指す」、その様子を澁谷かのん、およびLiella!視点で描いた物語こそが「ラブライブ!スーパースター!!」なわけです。
「追いかける夢の先で」を一緒に歌うということは、『私は「どれだけ悔しいことが待ち受けようと、全力で頑張って夢の先を目指す」物語を、「ラブライブ!スーパースター!!」を実践する』という、ある種呪いのような宣言をすることなのです。
みなさんは、この楽曲を一緒に歌いましたか?歌えましたか?
私は、もちろん歌いました。泣きながらだったからとぎれとぎれではあったけど、最後まで歌い切りました。
既に叶える旅に出る覚悟ができていた私にとっては、「追いかける夢の先で」は”呪い”ではなく”魔法”だったんですよね。
「追いかける夢の先で」の最後のフレーズを口にした瞬間、夢と向き合うためにラブライブ!スーパースター!!に向けた背中が優しく押されるのを感じました。まるで「行ってこい」って言ってくれているかのように。
振り返れば、自分の心がときめくままに、この道が正解である根拠があるでもなく走ってきた日々でした。
この世界には素敵なコンテンツが溢れている。面白いアニメも、素敵なアーティストも、楽しいライブも無限に存在している。そんな果てしない選択肢のなか、私はラブライブ!スーパースター!!を選んでここまでやってきた。
だけど、この瞬間にやっと気づいたんですよね。私がラブライブ!スーパースター!!に惹かれるのは、私たちが抱く夢に対して他のどれよりも親身に寄り添ってくれる作品からなんだって。
物語を受け取ったすべての人に夢を与え、夢を叶える活路を与え、それを頑張るための背中を押してくれる、叶える旅の地図「ラブライブ!スーパースター!!」。
そんなラブライブ!スーパースター!!が勇気をくれたから、私は変わることができた。大切な一歩を踏み出せた。ここまで全力になれた。そして、いまこの瞬間も勇気をもらえてる。あたたかくて、誇らしくて、頼もしい。
この作品を追いかけるうえで、いろいろ辛いこともあった。2期放送時にSNSで飛び交った批判に、自分の大好きが揺らぎかけたこともあった。
でも、信じてラブライブ!スーパースター!!を追いかけてきてよかった。やっぱり、私にはラブライブ!スーパースター!!だったんだ。「追いかける夢の先で」を受け取って、心の底からそう思いました。
・「WE WILL!!」につづくのは
終演後。静寂が帰ってきつつあるベルーナドームを臨む私。
楽しい時間はいつもあっという間で。まだここにいさせてと願えど、秒針は止まらずに進んでいく。
さっきまでそこにLiella!がいて、Liella!を大好きなみんながいて、そして私がいたんだよな。3rd LoveLive! Tour、終わっちゃったんだな。
どうしようもない名残惜しさがあった。あとちょっとだけここにいたいなって思った。
だけど意外なことに寂しさはそれほどなかった。だって後悔は微塵もなかった。
いつだって自分の胸に宿るラブライブ!スーパースター!!への大好きを信じ続けて、この瞬間(とき)目一杯に駆け抜けてきた季節。後悔なんてあるわけがない。
まだ知らない世界を知りたくて、未知の”楽しい”に飛び込んで。
勢いだけでもいいよねって、ときめきの赴くままに冒険を繰り返して。
壁にぶち当たっても、「楽しい」を越えて頑張り続けて。
その先の空に見出した夢に向かって、手をつないで駆け出した。
この季節を通して、私がかさねてきた確かな”いま”たち。きっと消えないで私とラブライブ!スーパースター!!を結び続けてくれる。ほどけない。ほどかない。
人生最高の想い出の季節を駆け抜けきった私の胸に宿ったのは、どうしようもなくあたたかい感情で。改めて心の底から「ラブライブ!スーパースター!!に出会えてよかった」って思った。
いつの間にかベルーナドームからは人気が消えていた。私もそろそろ行く時間。自分の大好きに背を向けて、叶える旅に出なくてはならない時間。
ラブライブ!スーパースター!!、私に夢を教えてくれてありがとう。一歩を踏み出す勇気をくれてありがとう。
「そうWE WILL────!!」
季節の変わり目に遺したのは、決別と覚悟と約束のコトバ。叶えた先の未来で、また会えるって信じています。
ベルーナドームの夜は、思っていたより寒くない。
もうすぐ春が来る。
5:勇気出して叶えた奇跡
ここまでお読みくださりありがとうございました。
この記事で語らせていただいたのは、私がラブライブ!スーパースター!!を全力で追いかけてきた軌跡。こうやって振り返ると本当にいろいろありました。「はじめてよかったな」って心から思います。
でも、自分だけの力ではこの熱量をもって駆け抜けきることは絶対にできなかった。ひとえに周りの皆様がいてくれたからこそ、この季節を最高のものにすることができたのだと確信しています。
ラブライブ!スーパースター!!への大好きを共有できる仲間がいて。
なにかやりたいって声を上げたとき、手を差し伸べてくれる仲間がいて。
自分の大好きとの向き合い方を肯定してくれる仲間がいて。
運命みたいな出会いが重なった先で、ようやく描くことができた奇跡の軌跡なんですよね。
だから、そんな仲間たちへの感謝のコトバをもってして、この記事の締めくくりとさせていただきたいと思います。
本当に!!!!!ありがとうございました!!!!!!!!!
追いかける夢の先でまたお会いしましょう。熱い気持ち、TO BE CONTINUED!
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