軍治は今日も認知症 抜粋
遺書
そんな軍治がある日、ノートを破いて書かれた1枚の紙きれを持ってきた。「こんなのが出てきたんだけど、誰が書いたんだ?」それは、日付けが1/11。殴り書きのように書かれた署名には「軍治」。
遺書だった。
「久江様
色々とありがとう
お別れの言葉
言いあらわせできません
家族皆さんの
末長い幸せを
お祈りし乍ら。
1月11日(土) 軍治より」
今年の1月11日(土)だ。間違いない。正気に戻る瞬間があったんだろうか?ショックだった。
いつも笑っていたけど、軍治には正気な瞬間があるのだ。
・・・続く。
来年の春に文芸社さんより、出版予定の「(仮)軍治は今日も認知症」の一部を抜粋してみました。
全体的に明るいエッセイの中の唯一の、シリアスな部分です。因みに「軍治」とは父親のことデス。あっちゃんだけ何故か高校生くらいの頃からパパのことを「軍治」と呼び捨てにしていました。(笑)だって、カッコ良くないですか?ん?ふつうですかね・・・?(笑)
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