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「患者のための薬剤師」が備えるべき6つの力

『お金の大学』の著者であり、
YouTubeやTwitter、ブログでお金にまつわる情報発信を行なっている
両@リベ大学長さんをみなさんはご存知だろうか?

私はお金のプロではないので、
彼が話している内容について、その正確性は評価できないのだが、
初学者でも分かりやすい内容となっていることは間違いない。

特に、経済的自由を達成するために必要な
お金にまつわる力を5つに分ける考え方は、
非常に参考になる。

彼に倣い「患者のための薬剤師」が備えるべき力として、どんな力が必要かを考えてみた。

その結果、特別に頭が良いわけでない私が
薬剤師としてキラキラできているのは、
それらの力をバランスよく身につけているからだということに気がついた。

と言うことは、
これらの力をバランス良く身につけることこそが
キラキラ薬剤師に最短でなる方法だと言える。

そこで、今回は「患者のための薬剤師」が備えるべき6つの力について、解説していく。


ー「患者のための薬剤師」が備えるべき6つの力ー

  1. 貯める(薬にまつわる知識をインプットする力)

  2. 使う(知識を患者にアウトプットする力)

  3. 評価する(患者をアセスメントする力)

  4. 聴く・伝える(患者とのコミュニケーション力)

  5. 調べる(疑問を解決できる力)

  6. 報告・提案する(多職種とのコミュニケーション力)


1. 貯める(薬にまつわる知識をインプットする力)

薬のプロとして、薬にまつわる知識は必要不可欠であり、それを増やす力が必須であることに異論はないだろう。
ただ、多くの薬剤師がここに注力し過ぎているように感じる。
お金と一緒で、いくら貯めても
それを上手に使えなければ人生は豊かにならない。
「患者のための薬剤師」になるためには、
薬にまつわる知識を貯めつつ、
他の5つの能力を伸ばすことにも目を向けなければならない。

2. 使う(知識を患者にアウトプットする力)

使う力がなければ、貯めた薬の知識を患者のために活かすことはできない。
「知識が足りない」という薬剤師の多くは、知識が少ないのではなく、使い方を知らないことの方が多いと感じる。点としての知識はあるが、それが線になっていないため、患者にその知識を届けられていないのだ。

例えば、
・代表的な副作用を知っているがモニタリングの仕方が分かっていない
・薬物動態を勉強してきたのに目の前の患者にどうやって使えば良いか分からない
などは使う力が不足している典型である。

患者のための知識
=インプットした知識×アウトプット力

であり、インプット力がある薬剤師ほど、アウトプット力が患者に及ぼす影響は大きい。
そして、アウトプット力は、本を読んだり、誰かに教わったからといって簡単に身につく能力ではない。身につけるには、多くの実践を必要とする。

早くからその重要性に気づき、アウトプットをどんどん実践している薬剤師は、キラキラ輝いているに違いない。

3. 評価する(患者をアセスメントする力)

具体的には、
・患者の話から、薬の効果や副作用の可能性を評価する
・検査値から、薬の効果や副作用の可能性を評価する
・腎機能から、薬剤選択や用量の妥当性を評価する
・患者の病態から、処方薬の適切性を評価する
・患者の生活や想いから、処方薬の適切性を評価する
などである。

医療チームの中で薬剤師が存在感を高めるためには、アセスメント力が鍵になると考える。
病態、検査値、患者の訴えなどに、
薬の知識(薬理、薬物動態、相互作用、副作用など)を加えて評価できるのは薬剤師だけである。

「患者のための医療従事者」ではなく、
「患者のための薬剤師」になるには、
いかに評価する力を身に着けるかにかかっている。

4. 聴く・伝える(患者とのコミュニケーション力)

アセスメントをするためには、患者から有用な情報を引き出すための聴く力が必須である。
患者の話を聴く力なくして、
「患者のための薬剤師」にはなれない。

そして、聴いた上で、自分の持っている知識を患者に合わせて伝えていく。伝える力がなければ、薬に関するインプット力もアウトプット力も宝の持ち腐れとなる。
貯めた知識を患者のために使えるよう、聴く・伝える力は常に磨いていかなければならない。

5. 調べる(疑問を解決できる力)

世の中には膨大な数の薬剤があり、薬に関する新たな知見が日々生まれている。それらすべてを知り、記憶することはどんなに優秀な薬剤師でも不可能である。
そのため、必要なときに十分な情報を収集し、臨床疑問を解決できる能力(論文の批判的吟味もその1つ)を持ち合わせておくことが重要である。

6. 報告・提案する(多職種とのコミュニケーション力)

多職種とのコミュニケーション力は、患者とのものとは異なる能力である。そして、対人業務がより求められる現代の薬剤師には、ますます重要になっている能力と言える。
電話や診察同行の際の口頭でのコミュニケーションはもちろんのこと、トレーシングレポートなど文章によるコミュニケーション力も磨かなければ、「患者のための薬剤師」にはなれない。

私自身、多職種とのコミュニケーションを円滑に取れるようになってからは、チーム医療の中での存在感が高まり、頼りにされることも増え、「薬剤師って楽しい!」と心から感じる機会が増えた。

まとめ

「患者のための薬剤師」が備えるべき6つの力は、
私の経験をもとにした分類だが、
私が見てキラキラしていると感じる薬剤師は、
例外なくこの6つの力をバランスよく持ち合わせていると感じる。

「患者のための薬剤師」になりたい薬剤師には、
ぜひ自分がこの中のどの力が不足しているのかを分析し、
今後の勉強の参考にしていただきたい。

そして、私のnoteは、
「患者のための薬剤師」が備えるべき6つの力
が向上できるようなコンテンツにしていければと思う。

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