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上京するキッカケ

高架線の下にある、薄暗くてちょっと汚めのお店で、お兄さんやサラリーマンが木箱に座って飲んでいる。

一見近寄りがたい雰囲気に見えるが、
就活中の私はこの時こう思った。

「ああ、私はあのおっさんたちのように、会社帰りにここで楽しく飲んでる社会人になりたい」と。

私の地元、福岡にも似たような場所はあったかもしれない。
ただ、私は、知らない人同士が楽しそうに、たわいもない話をしているのがキラキラして見えた。薄汚れたイスに座っているのに。

上京して2年。会社帰りにここで飲むという夢は未だ達成できていない。が、未だに強い憧れがある。これを達成するまで、私は上京ガールであり続ける。

そう、ここは「上野の高架下の店」の話である。

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