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砂糖の分類② 分蜜粗糖

◇分蜜粗糖とは?

前回に紹介した「含蜜糖」は、

搾り取った糖液をそのまま煮詰め、固めた砂糖です。


分蜜粗糖は、


前述の煮詰めた糖液を結晶化させた後、結晶化した「ショ糖」を
遠心分離により糖液から取り出され、精製された砂糖です。

以下の画像で言うと、⑤の段階で精製されます。

灰分が多く含まれる「糖蜜」とある程度分かれている為、

ほどよいコクがありながらも、

「含蜜糖」ほどの特有の強いクセや風味は抑えられています。


◇分蜜粗糖の種類

○カソナード

砂糖きびの搾り汁を煮詰めてから、

ショ糖の結晶を取り出して作るフランス産の砂糖です。

色は茶褐色で、砂糖自体はキャラメルやハチミツのような甘い香りをしています。

お菓子で馴染み深いものでいうと、

やはり「クレーム・ブリュレ」でしょうか。

カソナードをふりかけて表面を焦がす仕上げはほろ苦くも芳ばしい味わいを楽しめます。


○ヴェルジョワーズ

カソナードに似たお砂糖ですが、

砂糖きびのではなく「砂糖大根」から作られます。

正確には「砂糖大根」の搾り汁をカソナード同様に煮詰め、


ショ糖を取り出した後に残った糖蜜から作られるお砂糖
です。

こちらもコクのある独特な風味を持ちます。


◇赤砂糖

砂糖きびの糖液を煮詰めて粗く結晶化したショ糖を分離し、

取り出して作る茶褐色の砂糖。

灰分などを多く含む糖蜜の成分が残っているので

ほんのりとコクのある風味です。


○和三盆

和菓子によく使われることで有名な日本の伝統ある高級砂糖です。

白下(分離する前のショ糖と糖蜜が混ざり合ったもの)から分離した粗糖を用いて、

  • 水を少量加えて練る(研ぎ)

  • 麻袋に入れ、糖液を絞る

という2つの作業を繰り返し行うことで、ようやく得られます。

研ぎの作業によって、

砕かれた糖の結晶がとても細かくなっており、

なめらかで上品な口当たりになっています。



「含蜜糖」と今回紹介した「分蜜粗糖」は、原料の
「栽培地」にて作られる種類の砂糖です。

我々がよく目にする白い砂糖は、
さらにもう一段階の工程を経て作られていきます。
(ここまでこ砂糖を大きな括りで、「原料糖」と呼びます)

次回は、各地に運ばれた「原料糖」をさらに精製した砂糖について紹介します。

※bitesjapansquadの投稿 : Ironman_fe

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