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焼き色の秘密「メイラード反応」とは?

「メイラード反応」

といっても一般には聞き慣れない言葉でしょう。

しかし、日常生活のありふれたところでこの現象は起きています。

例えば、

  • 焼き上がったスポンジケーキやパンの表面の焼き色

  • ステーキの美味しそうな焼き色

  • 味噌や醤油の色が濃い茶褐色であること

これは全て「メイラード反応」によるものです。


「メイラード反応」の元になるもの

メイラード反応が起きるための物質は以下の2つです。

●アミノ化合物
「アミノ基」を持つ物質。
例 アミノ酸、ペプチド、タンパク質など
●還元糖
「還元基」を持つ糖。
例 ブドウ糖、果糖、麦芽糖など


◇「メイラード反応」の仕組み

実のところ、このメイラード反応についての

仕組みは未だ明確に解明されていません。

分かることとして、

メイラード反応は上記2つの物質が結合することで起こります。

上図のように、2つの物質の複合体は加熱によって

酸化、分解、重合などの様々な反応を起こし、

やがて「メラノイジン」と呼ばれる褐色の物質に変わるのです。

これが、冒頭に話したケーキやパンステーキの焼き色の正体です。

この褐変現象は、「アミノ酸」や「還元糖」を多く含む物質であればあるほど強く表れます。

ですので、スポンジケーキを作る際に使用する砂糖が、

「グラニュー糖」ではなく「転化糖」を含む「上白糖」である場合は、


より強く焼き色がつきます。


ちなみに、「還元糖」を多く含む蜂蜜などを加えても同じことが起こります。

◇香気成分

メイラード反応で生まれた物質は

多種の「香気成分」が含まれています。

焼いたパンやステーキの香ばしい香りや、

砂糖を焦がした時のキャラメルの香り、もその一つです。

これは反応するアミノ酸の種類、加熱温度によって変わってきます。


※bitesjapansquadの投稿 : Ironman_fe

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