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【おうちカフェ】不器用さんでも作れる、オレ・グラッセのコツ

オレ・グラッセとの出会いは、とあるカフェだった。

有給をとった日に用事を済ませて、カフェへと向かった。名古屋の栄にあるカフェ ヴァンサンヌ ドゥ、大人気のお店だ。

平日なのに、満席。わたしの到着後も、どんどんと列は伸びていった。平日でこの混み具合とは。今日はとびっきりのおやつタイムになるな、と期待がふくらんでゆく。

看板商品は、焼きたてのアップルパイ。注文してから焼き上げてくれるのだ。これがおいしいのなんの。パイの角の焦げる一歩手前の絶妙な香ばしさがたまらないし、りんごはやわらかく上品な甘さ。クリームとアイスがとろりと溶け、ソースに早変わり。

そんなアップルパイのお供にわたしが選んだのは、オレグラッセだ。

ミルクとコーヒーのくっきりとした2層が美しい。しっかりと甘さがあって、コーヒーの香りが鼻に抜ける。華やかで、スイーツ顔負けの主役級ドリンク。


ぐるぐるとかき混ぜないで、そのまま傾けていただくのが、おすすめの飲みかた。傾けて飲んでも、層がほぼ乱れない。チビチビと飲みながら、美しい層をうっとりとながめることができる。

アップルパイと組み合わせるには甘くって、ベストチョイスとは言えないけれど。このオレグラッセに心惹かれてしまったようだ。

どうしてくっきりとした層ができるんだろう?家でもできるのかな?帰りの電車で調べてみる。

甘いものは比重が重く、下に沈むことを利用しているらしい。甘いミルクは下層、無糖のコーヒーは上層になる。

お、家でも作れるみたい。比重を利用しているとはいえ、一気に注ぐと、ミルクとコーヒーは混ざり合ってしまうので、それなりにむずかしそうだけど。わたしにできるかなあ。お裁縫の玉止めもできないほど不器用なのだ。

お盆に帰省したタイミングで、弟にこの話をすると、「楽しそうだからやろう!」と言ってくれた。

そうだ、玉止めも幾度となく弟のところにもっていき、代わりにささっとやってもらったな。体育祭の衣装係をしぶしぶ引き受けてしまった、高3の夏を思い出す。

もはや兄のような存在(?)の弟と、カフェのようなオレグラッセを目指して、チャレンジすることに。

オレグラッセの作りかた

材料

  • 水出しコーヒー 適量

  • 牛乳      100ml

  • ガムシロップ  30ml

今回はこの2倍量で作り、小さな足付きグラス4つに分けた。

普段は紅茶派のわたしは、水出しコーヒーが意外にも高くって驚いた。

オレグラッセには、水出しコーヒーがマスト。お湯でコーヒー豆を抽出すると油分が出てきてしまって、きれいな層になりにくいそう。

手順

まずは前日に、水出しコーヒーを仕込む。甘いミルクに合うように、コーヒーは深煎りだとなおよい。


ミルク層をつくる。ミルクとガムシロップは10:3。

ガムシロップを連続で4個(これで30mlだった)もあけた。背徳感がすごい。わが家はパルスイートのガムシロップを使ったけど、それでもドキドキしちゃうほど。

ミルクをグラスに注ぐ。

水出しコーヒーを、そーっとそーっと注ぐ。比重を利用しているとはいえ、一気に注いでしまうと、層にならずに混ざってしまうのだ。

スプーンの背に当てながら、徐々に入れていくと…

がーん!

入れはじめてソッコーで、コーヒーがにじんでしまった。

ミルクとコーヒーのおいしい出会いを、阻止するなんて。わたしたち間違ってるのかしら、という気持ちにさせられるけど、めげない。

グラデーションになって、これはこれでおいしそうなんだけどね。今回は、カフェのようなくっきりを目指します。


次はスプーンの柄の部分をつたわせて、コーヒーを入れていく。さらに、柄の先はガラスの内側、ミルク層のほんの少し上にくっつけた状態で。これでもか!というほど、少しずつ入れていく。

おお〜!!きれい〜!キッチンに響きわたる、わたしと弟と、ギャラリーの母の歓声。不器用でも、なんとかこの仕上がり。がんばりました。

こちら、弟の作品。

コーヒー多めで、これまた美味しそう。

背の高いグラスでもチャレンジしたけど、むずかしいね。


甘さがしっかりあって、疲れが吹き飛んじゃうおいしさ。ブラックコーヒーは飲めず、牛乳たっぷりのカフェオレを好むわたしには、ぴったりの一杯。

グラス内で混ざり合ってないからこそ、口にふくんだあとの、コーヒーとミルクのバランスに変化があって楽しいのだ。

甘さによる比重の違いを利用した飲みものなので、甘さを控えると、それだけキレイな層を作るのはむずかしくなる。甘党さん以外ならば、おやつと一緒ではなく、単体で楽しむとよいかも。

【まとめ】オレ・グラッセを作るコツ

  • 水出しコーヒーを使う

  • スプーンの柄(平たいものがよいかも、注ぎ口が安定する)を使ってコーヒーを入れていく

  • スプーンの柄は、グラスの内側、ミルク層のほんの少し上にくっつけ、安定した状態でコーヒーを入れていく

  • コーヒーを入れるスピードは、できるだけゆっくりと!チョロチョロ〜ではなく、テキテキと入れていくイメージ

  • 手がぷるぷるしてきたときは、急がず、適度に休憩をはさみながら、少しずつ入れることを徹底するとよい



不器用なわたしでも、失敗を経て、なんとかキレイなオレグラッセを作ることができた。

家にだれかが遊びに来たときなんかに、ささっとオレグラッセが出せたなら、かっこいいよね。今回のように一緒にワイワイ作るのも、楽しいかもしれない。

ぜひ、おためしあれ。

最後までお読みいただきまして、 ありがとうございます♪