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ああ。神様。この惨状を理解しておられますか。
もう、一月がたちました。私の記憶は薄れません。何のためにあそこまで行動を起こしたのか、私は理解に苦しみます。
 どうして、何もかもを捨てて挑めば、価値をその手に握れると思っていたのでしょうか。
 甘かったのです。何もかも。
 私は周囲の声援を無視し、結果に執着しました。
ここはもしかしたら、懺悔室なのかもしれませんね。こんな風に話すのは久しぶりです。
ここはただの湯船ですのに。
まあ、いいでしょう。続けます。
神様。私は愚かでした。いいえ、愚かだったのは何も、一月前の出来事を指すのではなく、産まれてからこれまでを愚かだと罵っているのです。
私の罵り癖はどうして生まれて来たのでしょうか。
 あれは、遠い遠い遙か昔。そう。帰れなくなったあの日からやってきました。
生まれた地を去り、遠く長い時間。
旧友とは合えず、旧友達はその間、新たな交友を続け、私はその事実に気づくことなくもうやってきてしまった、そしてここにあるのは痛みばかりか。と悟った、あの日にあります。
ああ、なんだか人間失格のようです。
え?私が、ではなく、いえ、私もその部類に入るような気はしますが・・・小説のお名前ですよ。
あれを読んだのは中学のお祭りの時期でした。
ああ、あの頃は紙を食べるのが止まらなくなりましたね。ええ、そうやって人の目線を盗ってやりたかったのですよ。
 
私には、それしかありませんでしたから。
 
今更、友好的な態度をとったところで、人というのは馴染めない、その程度、理解していました。
ああ、ああ、また、話が右往左往しておりました。攻撃癖の原因を探っていたのでした。
――私というのは、「肌」が好きです。ぬくもりが好きです。慈しみが好みです。褒める、いえ、賞賛が、好きです。
 
何故なら、こういったものは、気を許した相手に贈るものですから。認めた相手に渡すものですから。大切な存在にそれを求めながら、あげるものですから。
これを、もらえない自分。それは、非難の対象になる。と、実際非難されて理解したのですよ。あ、ねえねえ、神様。シーランドって知ってます?
じゃねえですね。話がまた・・・ですからねえ、非難轟々させておけば、私の気は落ち着くのです。幾分か。
 
 どうしてかというと、非難の対象になる自分=つまりは、気を許せない相手。という図式にすることで、事実そうでなくても心穏やかに考えられるのです。
 関心のない、関心の引けない、おどけて、変人癖がついてばかりの私は何処にもいないのです。
 紙を食べ、異端を探り、特異になろうとする・・・・そうすることでユイイツムニだと感じさせ、人を寄らす客寄せパンダとなろうとする・・・私はそういう奴でございます。
 ああ、太宰さんはこんな若者言葉は使いませんね。私がまぬけでした。引き合いに出すのも愚かしい。
 
ああ、ええ、はい。そうですよ。
私というのは、私というのは・・・・あらら。神様。何の話の最中ですっけ。
ああ、そうです、そうでした。
私というものが見ていただきたいのは、ずばり、そういう殻の向こう側の、泣きじゃくっているコイツです。
不意に口を挟んで、話をずらしずらし本題から遠ざけようとし続けている、コイツです。
 でも本質はこの子です。
 ここは何で湯船なのに、ここに来ると明かりを見ながら、神様とお話しするのか、一緒に探りたい。
 その話題に乗ってくれないから、古い、振り向いてもらえなかった思い出を引っ張り出して慰めてほしい。
 シーランドの話を神様として、「シーランドの話題」の項目の最新話し相手を更新したい。
 最後の話題が出てこなかったのは・・・完全に私の落ち度というだけですが。
 
 
 ああ、思考が止まってしまいました。
 いつもそうです。核心を突くと止まってしまうのです。彼女は。
 ええと、
 
ええと。
 
 
寂しいのですよ。とにかく。
 
飴と鞭の割合を少しは考えては下さらない!!?
もう少し飴が見たいです。
見るだけでもいいんです。魅してください。そうしたら、モノを書く気にもなるはずです。罪悪癌が凄まじいのです。もう、私の頭の中は限界です。ガンガンと扉を叩かれています。
早く、文字にしてくれ、と。
ですのに、いざ、こう、座るとですね、頭が止まってしまうのです。
それがもう、長いこと、です。
 
その間、待たせてしまっている人が――いないかもしれませんが、いると信じて歩みを止めずにいなくては、いるものもいなくなります。いい加減にしなくては。
 
私は、言葉が好きです。言葉からは、感情を伝わることもが多いです。
声も好きです。
体の動きや口の開き具合、目の開き方、足の向き。
その前後の話。
あ その方との関係性も、大事です。
 
 
そういうのを味わいたいです。沢山。そのために、私は書いているのかも――違います。
私は以前にもお話したとおり、ぬくもりが好きです。
それと同時に私への罵倒癖が憑いております。
ですから、
 
 
 
ですからですね、欲しいのです。
私が生み出すことで生まれるぬくもりたちを、感じたいのです。感じて、マシになりたいのです。
そしてそれを活用して、幸せになりたいのです。
違いますか   自分。
違いませんよね。自分。
 
ですので、神様。私に、鞭じゃなく、飴をください。
今を凌げる優しい飴を。
これからへと続く美味しい飴を。
舐めたらキッと綺麗な凛々しい顔に戻りますから。
助けてください。言葉がほしいのです。
神様というのは、誰に当たるのでしょうね。
助けて欲しいです・・・・でも。次回予告だけでもいいです。
そうです。次回予告。
あるじゃないですか、次回予告。
 
これからこうなるよーこうして、こうなって、こう、こうで、・・・・――刺激物。止めなさい。刺激物です。私なんて。爆薬です。爆薬。
ノーベルですよ。ノーベル。
ダイナマイト。珍獣。毒物。硫酸。トリカブト。赤白水玉のキノコ。幻覚物。
――話が――いいんです。これがいいんです。ここも本音ですから。
正直、とても悲しかったのです。そりゃあ、私は変人呼ばわりをうれしがっていますし、そういうキャラ付けで成り立っていますから、そう勘違いされてもおかしくはないのですが・・・・。違うんです。普通とも言われたくないですが、そういうのを差し置いても、刺激物は、しんどいです。
 
私は、麻薬を作りたいのです。それも確かに刺激物ではありますが。
麻薬を作るには、私自身が麻薬にならなくては。作品の。
ですからのめりこむための、一歩がほしいのです。
 刺激、というのは、確かに毒物への一歩ですけども。
 
けども。
 
 
普通、中途半端、優柔不断。
全部、嫌いな言葉ですが。
 たまには、そういうのに溺れてもいいかなあ、と、思ってしまうくらいには、私の体内に、刺激が足りないのです。
 
はあ。結局今回も愚痴になってしまいました。神様。ごめんなさい。
 
でも、嬉し悲しって、具合でしたよ。刺激に対しては。
ただ受け入れるには余りにも、私が弱っていただけで。
 
悲しいです。苦しいです。浴槽に溺れて、あの、息が詰まる感じを、味わって。
楽になれたらなあ、と思います。
 
早く、麻薬になりたいです。
 
手の届く所にあるような、それでいて、酷く掴むには苦悩し、苦労するような、そんな気配がします。
 
言葉が背中を押してくれたら、などと、神様に甘ったれを言いたくなります。
ごめんなさい。もう少し、待っていてください。
 
あと、一巻きです。ゼンマイ、一巻き。
 
巻いたら、ドールのように。
 
動き出したいものです。

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