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焼畑の在来作物、宝谷かぶに見る

冒頭に奥田シェフのこんな言葉があります。⁡⁡

〜⁡私が、宝谷かぶを調理する時に気をつけていることが4つあります。
1つめは、宝谷かぶの種をたったひとりで守ってきた畑山さんに感謝し、葉っぱ、皮からひげ根まで余さず利用しようとすること。⁡〜
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⁡⁡在来作物の多くは、在来作物なんて言われる前から、ひとり、もしくは夫婦、そして世代を超えて何十年も種取りしていた⁡歴史の後に、在来作物と呼ばれるようになり今があります。⁡
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⁡畑山さんと焼畑や収穫をご一緒させてもらうようになり、知的財産として見ればとても大きなものを何十年も、作り続けていたことに尊敬の念しかありません。90歳を超えても極めて難しい種の選別など変わらず作り続けています。⁡


⁡こういう野菜にはフードロスという言葉は無縁で、奥田シェフの言葉にもあるように、ひげ根まで余さず利用する。この前の収穫の日も芝楽の郷守さんのかき揚げは葉っぱとかひげ根まで入れていました。⁡
⁡同じ場に名だたる料理人もいたのにみんな一様に感動の声を上げていました。
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⁡貴重な宝谷かぶの冊子が僅かながら残ってたとの事で何冊かもらい、宝谷かぶを渡してる方におすそ分けしています。⁡
⁡10年以上前のもので、奥田シェフが宝谷かぶのピザを作り、あまりの美味しさに話題になったものです。⁡
⁡冊子の中の丑之助さんも江頭教授も当たり前だけどとても若い。⁡
⁡今に至るまでの歴史を感じます。⁡
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⁡今でも行政も農学部も見つけていない在来作物的に長く細々と作られている野菜が近所のばあちゃんらを見てても隠れてて、日の目もみず消えているのだと感じます。⁡
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⁡商業的生産性を見れば、近代の品種にかないません。宝谷かぶなどアブラナ科のように、種取りをしながらとなるとほぼ丸1年管理し続けなければならず非効率的ですが、⁡
⁡最近の野菜は種はすべて購入して収穫して終わりなので、葉物野菜などは最短3ヶ月ほどで終わり、次の作物を作り始められます。⁡
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⁡在来作物を守るには他の収益性ある農作物と同時にやる事で採算性をカバーするしかない。そこから中々脱却できない。⁡
⁡機械化やハウス栽培、病害虫に強く品種改良されたF1種などだけが相変わらず持て囃され、在来作物、伝統野菜などと言われる古来種は、行政や農協の支援からは完全に外れたままです。⁡
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⁡同じ焼畑でも温海かぶは、森林組合が焼畑栽培を続けてくれていますが、個人で温海かぶの焼畑をする人は年々減り全滅も間もなくでしょう。⁡
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⁡知的財産としての農作物は、この先どうあるべきなのか?この先、個人で守られる在来作物なんて日本全体を見ても少ないと思います。⁡

⁡知的財産になるほど、長く残る在来作物はどれを食べてもびっくりするほど美味しい。⁡
コロナ禍でファストフード各社は増収増益にある⁡日本はこの味を切り捨ててまで何がしたいんだ?⁡
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⁡はて、どうやって在来作物を守ればいいんだろう?
#焼畑農業 #焼畑栽培 #在来作物 #伝統野菜 #古来種 #F1種

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