あの店辞めちゃうのに至る

 急に閉店する店
こちらから見れば急でもお店としては何ヶ月も前から閉店の2文字は頭にあるんだろう。
コロナ禍でのゼロ融資の返済が始まるタイミングである2023、2024年くらいから急に資金繰りが詰まるとか、昨今の円安の影響や慢性的な人手不足による閉店。

円安の影響は幅広いし、業態によっては儲かる企業もあるけど、材料に輸入品が多くある業種はキツい。
客数は多くても人手不足だと、接客が立ち行かなくなり、対応できる範囲に落とすと利益が減り、相場より高い給料を出して募集するのも経営を圧迫するので、客数多くても閉店というカラクリはよくある。日本らしい。

鶴岡市だと、3年前に老舗の佐藤正栄堂が倒産し、最近やっと建物を取り壊して裏にあった庭がよく見えるようになるなんて皮肉な話もあった。
豆腐屋では昨年に県内産大豆を使っていた数少ない豆腐や惣菜のホーム食品(主婦の店グループ企業)が設備改修の資金の目処立たずに廃業。
さらに急遽、南禅寺豆腐でも有名な松浦豆腐店の閉店が話題に。職人気質な店主夫婦と同年代のスタッフ1人でやり繰りしてたが、後継者の目処もないようだったし、あまり値上げしたがらなかったので円安で大豆価格が高くなったことで、南禅寺豆腐最盛期を直前に大豆などの在庫が一段落したここで閉じたのではなかろうか?

ちょっと前は、地元の鮮魚を使う地元発回転寿司の金太郎寿司が慢性的な人手不足で、新斎店との統合で城南店の閉店が告知されていた。
慢性的な人手不足でシルバー人材センターを活用するも、それでも厳しくなったのだろう。
鶴岡以外からの評判もよく、山形市方面から海水浴に行った帰りは金太郎寿司というのも定番だった。
人手不足に加えてチェーン店からずっと削られていて、人件費を大きく上げるのも、回転寿司の金額設定の仕方などもあり、城南店は閉じるしか無かったのだろう。

豆腐屋では後継者育成できる余地があれば良かったのかな、金太郎寿司はチェーン店で削られるなら地元がもっと支援などすべきだったのかも。

倒産に関するニュースがあまりにも多く見かけるので、noteにまとめてしまった。

倒産が増えている、ニュースでも業種ごとだと増えている所は深刻なよう。チェーン店ではない喫茶店、カフェもやはり人手不足は深刻そう。コーヒー豆の輸入でも厳しくあるんだろう。

洋菓子店の倒産過去最多
人手不足も同じくあるだろうし、材料の多くが輸入品になりやすい洋菓子店。

美容室倒産過去最多
物価の高騰で美容師技術だけでは生き残れない。

人手不足で倒産が昨年より2.1倍
接客を伴う事業は特に影響しやすく飲食店が影響受けやすい。

介護しなければならない高齢者は増えているのに、介護事業者の倒産過去最悪ペース。介護報酬の改定幅が小さいのに、人手不足はここでもあり、コロナなどの感染予防対策での負担も大きい。

そして農業での倒産
農業で倒産というのは、高齢なじじちゃんが農業辞めるのはもちろんこういう数字には入らないので、農業法人や関係する農業関連事業といった所か。
農業でもやはり人手不足は顕著でどこもかしこも募集している。工業や飲食などと違う点とすれば、倒産により耕作放棄地が発生したらどうなる事かなどの問題点もある所。東北でもきのこの栽培してる所などでの倒産を見かける。

ここ2ヶ月くらいでも倒産関連ニュースは多い。

企業の倒産もだが、地域の特産や名物と言われるものを提供する所の閉店や倒産があるのだが、こういう時にまでやたら公平性を出してきて、地域の特色をみすみす失うような事も多いことが日本らしいなと。

人口は減るからそれに見合って事業も減っていく。
豆腐や味噌などのように食生活で密着であろうとも、南禅寺豆腐のように特産であっても。

倒産ではないが、在来作物の後継者不足なんかもやはり喫緊の経済情勢や人手不足は同じく影響するので、倒産する中でも、せめて守るべき所には食文化を守ろうみたいな大きな表現でなく、豆腐屋を守ろう、支援しよう、明確なものがないと、残るのは格安の大量生産や、大きな資本の下にあるチェーン店ばかりになる。

鶴岡だけでなく、東北のような奥ゆかしい性格の人の多い地域は辞める直前まで情報を明かさないから、閉店チラつく前から守るしかない。

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