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心理支援とメサイアコンプレックス

カウンセラーやコーチになりたいという人が抱えている心の問題としてメサイアコンプレックスというものがあります。
医師や看護師、介護士、その他には保育士などの医療や福祉の仕事についている人の中にもメサイアコンプレックスを持っている人がいます。

メサイアコンプレックスというのは、他人を何らかの形で助けることで自分が抱えている劣等感、承認欲求への渇望を埋めようとする心理のことです。

誰かの手助けをして相手の状況が良くなり、感謝をされるということは助けてもらった側が嬉しい気持ちになれたり、自己肯定感が高まるという要素はあるのですが、メサイアコンプレックスを持っている人は相手のためということよりも自分の劣等感や承認欲求への渇望を埋めるために人を助けようとしています。

そのため、相手にとって過剰な手助けをしてしまったり、場合によっては相手に迷惑だと思われても関わろうとしてしまいます。
また自分を犠牲にしてでも他人を助けることを優先してしまうという傾向もあります。


メサイアコンプレックスの弊害

カウンセラーやコーチがメサイアコンプレックスを持っていると、支援をする際に弊害が生じます。
良く起きるのは、時間や場所、料金などといった支援の枠組みを超えた関わり方をしてしまうということです。
また、自分のために支援をすることが目的になっているので、クライエントが悩みを解決して自立していくことを妨げるような関わり方をしてしまいます。
そのため、結果的にメサイアコンプレックスを持っているカウンセラーやコーチからサポートを受けても問題が解決しない、カウンセリングやコーチングに依存してしまうという問題が起きることもあります。

医療や福祉の現場でも、支援を受ける人の自立を支えるということが大切だと言われていますが、メサイアコンプレックスを持った人は支援を受ける人が自立してしまっては自分の心理的渇望を埋めるために関わる相手がいなくなるので、無意識的または意識的に自立を妨げる関わり方をしてしまいます。

メサイアコンプレックスの克服

カウンセラーやコーチでメサイアコンプレックスを克服しないまま仕事をすることは危険だと言えます。
クライエントの自立を妨げるだけでなく、不適切な関係性が築かれてしまう恐れもあります。
また、クライエントに不必要な時間や金銭をカウンセリングやコーチングに使わせてしまうことにもなります。

カウンセラーやコーチも自己犠牲的な関わり方をしてしまった結果、仕事をしているのに収益が上がらないということが起きてしまいます。
また、いくら人を支援しても劣等感が克服されたり、承認欲求への渇望が満たされることがないので、さらに自己犠牲を払って支援をするという悪循環に陥ってしまいます。

メサイアコンプレックスを抱えて人の支援をする仕事をしている人は、これを克服していくための自分自身が適切なカウンセリングをけることが必要です。
自分はメサイアコンプレックスを抱えていると感じている人は、カウンセリングを受けた方が良いでしょう。

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