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【成年後見制度】実践成年後見no112~本人の希望した「自由」の先にある「現実」から最適解の支援を探る~を読んで

社会福祉士の黒崎豪夫さんの事例発表から私自身良かったと感じた点をまとめました。

本事例を読んで感じたことは、本人の「失敗する権利」であった。「失敗」とは何だろうか。福祉職にありがちなパターナリズムによる権利侵害に配慮しつつ、一方で倫理基準に基づき、「必要なときは手を出しますよ」といったアプローチはソーシャルワーカー専門職のすばらしさではないだろうか。

書評 :社会福祉士 石川和徳 氏

「失敗する権利」
どこか関わる中でクライアントの「失敗」に繋がらないように支援を行おうとし、クライアントが先回りして動いているということが見られる。
でも、「失敗」が必ずダメかというとそんなことはないと感じる。
支援者的には「それは難しいですよ」と話しても、「いや、こうする」とクライアントが決めたのであれば、一旦それにチャレンジしてもらうのも支援を行う中で必要だと感じる。
もちろんそれが出来るのはケースによりけりではあると思うが、クライアントの想いを尊重し、やってもらう。
「必要なときは手を出しますよ」のアプローチはソーシャルワーカー専門職のすばらしさではないかと私自身も感じる。

本人が認知症であれ、精神疾患であれ、知的障害であれ、それぞれの考え方、価値観に沿った生き方をしていて、ただその生きる手段の選択が社会的に認められているいないかの違いだけ

本人の希望した「自由」の先にある「現実」から最適解の支援を探る
社会福祉士 黒崎豪夫 氏

このようにフラットにクライアントを見れる価値観を支援者が持てるか持てないかは、大きな違いを生んでいくと感じる。
”自分のものさしで相手を測らない”

自由にすると破綻し、制限を加えることで、人との関係性が生まれそのせめぎ合いそのものを人格として表現しているととらえ、距離感を調整することが支援の可能性であると考えている。

本人の希望した「自由」の先にある「現実」から最適解の支援を探る
社会福祉士 黒崎豪夫 氏

一言、「深いなぁ」と感じ、本当にそうだなと腑に落ちました。
このやりとりが一人として同じでないところに、難しさがあり、そして何よりこの仕事のすばらしさがあるのではないかと感じた。

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