続 簡単、型紙なし。世界一投げやりなレザークラフト
以前、作ったトートバッグ。ちょっと革が余りましたね?
今回はそれでポーチを作っていきます。
正直、寸法は違えど今回の記事を読めばA4だったりA3だったりのレザーシートを買ってくればポーチとかミニバッグは作れちゃいます。
必要な道具、他雰囲気は下記リンク記事を読んでください。そしてそんなに「スキ」じゃなくても「スキ」してください。私の自己顕示欲が満たされます。フォローまでしてくれたら大喜びします。
さて、作っていきましょう。
参考までに今回は私的に普段どう革細工をしているか、という温度感を感じてほしいので(皆さんの参考になれば、と)普段のレザークラフトの手法という観点でまとめていきます。
逆にこれくらい適当でも作れちゃう、というところを感じて(レザークラフト人口が少しでも増えれば)頂ければ幸いです。
まずはトリミングから。
面倒くさいけれど前記事を読んだ方ならわかる様に終始適当なので余り物のズレたるや大きなものになっている為、定規をあてがってみて、なんか余ってるなぁ、と感じる部分をカットします。
ズレてないな、こりゃ、という人やもうめんどくせぇや、という人はやらなくていいです。あと、この工程は購入時の革の寸法公差によるものが一番大きいのでそこは運要素です。
余っている革のうち、小さい方を横から10センチずつ切り落とします。
切り落とした方の革を二つ、片側の角を1センチ角で切り落とします。
いったん仮組みしてみます。
ひとまず全体の雰囲気をここで掴みます。
角をカットしていないほうのカドを大きい方の革のカドに合わせて写真の様に留めていきます。
分かりづらいですよね。すみません。自覚してます。でもそれなりの認知能力があれば理解出来ると思います。意味が分からなければ流し読みして完成品までの流れを見てみればわかると思います。それでも無理だ、という人は記事を最後までスクロールして「スキ」ボタンを押してブラウザバックしてください。それで他のわかりやすい人の記事を読むと良いと思います。
基本的に私は設計図を作らずに作り始めちゃいます。勢い重視です。欲しい物をイメージして後は雰囲気です。
ので今回は行き当たりばったりの雰囲気を感じてください。
仮止めしてなんだか被せが長く感じたので今回は3センチカットします。
カットしたものを順に並べるとこんな感じです。
10センチの短冊を切り出した余り、上部を二センチ幅でカット、それをまた半分にカットしました。
ここらでカドをカクカクが嫌な人はカットしたりヘリを落とす人はヘリ落とし、コバ磨きなどを済ませてしまいましょう。私は例のごとくそれっぽくしました。
※見ながら作業せずにまずは読み切ってから作ってください。念のため。
3辺にフチから5ミリのところで千枚通しでガイドラインを引き、菱目打ちで軽く穴あけの位置を出してやります。
写真では一周引かれてますよね。
そうです。
ミスです。勢い余りました。
ここまでで同じ様にミスをしてしまった人、落ち込みますよね。私は落ち込みます。
しかしここから最善手を探す以外の手は我々には残されていません。人生、そんなもんでしょう。うまくいかないことばかりです。でもレザークラフトの良いところはそういったミスが致命的なものではない、ということです。
肩の力を抜いて気楽にいきましょう。
それに、どうリカバリーするかを考える。それもまたこういった工作の楽しみというものです。
3センチでカットした細長い奴の真ん中に小さいやつを接着します。
接着するところは大体フチから1.5センチ辺りまでにしましょう。ぴろぴろさせるのがポイントです。
大きな革の(本来なら)縫いの線が入っていない側、フチから1センチちょっとのところ(私は1.3センチ)、中心あたりにもう一つの小さい短冊パーツを接着。
これは接着剤は両端の8ミリくらいのところだけにしてください。
これもフチから5ミリのところに線引いて。
菱目打ち。
縫います。
縫います。
ミスして線を入れちゃったところはもう縫いを入れてそういうデザインです。という顔をして誤魔化します。
ファッションもそうですよね。いけるかな、じゃなくていくんです。
もうここまで派手にミスしたらこれしか無いですよね。
ピロピロを縫った後、大きなパーツの裏面(さっき縫った場所とは反対側)に接着。
再度仮組み。
もう完成形が見えてきましたね。
ちなみに、私はここで全部接着して縫い始めましたがここは一辺ずつ接着、縫い。という工程を踏んだほうが良いかと思います。
私は全部縫い付けてしまってから後悔しました。まっこと愚かなものです。
ひたすら縫って完成。
と思いきやぴろぴろが長くてうまく閉まらなかったのでちょっとカット。この部分のパーツは3センチでちょうどよかったです。
投げやりなレザークラフトではこういう下方修正は茶飯事です。
今度こそ完成。
このサイズの革で作ると内寸はこんな感じ。トートバッグの中に細かいリップクリームとかタバコ入れるのにちょうど良いですね。
ここまで作ってもまた小さな破片も余っているのでそこからストラップくらい作れそうです。
A3レザー三枚で結構楽しめますよ。
さて、前回から今回にかけての作り方の手法を使えばサムネイルのミニクラッチバッグも作れちゃいます。
ここで繋がってくるのでサムネの写真と作ったものが違うじゃないか、サムネ詐欺だ!と思っていた人はその言葉を飲み込んでください。
サムネイル写真のバッグはA3レザー1枚で作れるので先回のトートバッグよりお手軽です。上部にハンドルを付けて被せに留め具の金具をつければミニバッグになりますし、両サイドに前記事のトートバッグにつけた様なDカンをつけてベルトで下げればミニショルダー(下写真)にも。欲しいバッグが自分で簡単に作れる様になる訳です。
どうです。楽しそうでしょう。
A3レザー1枚でも結構色々と作れてしまうものです。
下の写真はA3レザー二枚で作るクラッチバッグです。
上の写真は作った直後、下の写真は軽く日焼けさせた後。
色の変化も楽しめます。
使って楽しい、作って楽しいレザーバッグ。手法さえ分かってしまえば作れるものの幅は一気に増えます。材料もカットレザーを使えば気軽に始めやすいと思います。
道具も買ってやってみて、ハマらなければメルカリにでも出しちまえば良いんです。
慣れてくるとこんなのも作れちゃいます。下の写真は上記A3レザー二枚で作るクラッチバッグの応用編。基本的な寸法は同じです。
これは(下写真)A3レザーをふんだんに使った大きめトートバッグ。実はこれが自分用に作ったバッグの一番最初。
と、こんな具合ですがいかがでしたでしょうか?
ヌメ革のバッグは買うと結構高く付きますし、使い勝手を考えると中々良いものが見つからなかったりします。
作ろうと思って書籍を買ってみても難易度が高すぎたり、ハチャメチャにでかい革を買ってそこから切り出せ、なんて言い出します。私みたいに賃貸で暮らしている人間にそんなものをカットするスペースも無ければ保管も難しし、なにより作業スペースも無い。挙句の果てにはそういう革シートは面積あたりの単価はさて置き、高いんです。
となると手が出ない。
しかし、安価に数も出回っているカットレザーを材料に作ることによりそういったベクトルでのコスト削減をすることで簡単に自分だけのバッグを作ることが出来ます。作ってみてそれが自分自身にハマれば本格的な道具やこだわった革を使えばいいんです。
この記事が自分にマッチした手法を見つけるための材料になったら幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?