見出し画像

with コロナの配給者

早いもので、Help! The 映画配給会社プロジェクトが立ち上がって4週目。ずっとプロジェクトのnoteやSNS更新に追われて、自分のnoteを書く余裕がなくなるという本末転倒っぷり。そうしている間に、プロジェクトメンバーのnoteでは創業エピソードや配給の裏話など、配給者が自らを語るようになっていた。withコロナの時代は、より発信力と行動力が問われていくだろうから、その一歩として良い流れ。これまで作品や映画館の影にひっそりと黒子のように存在していた配給者も自らの言葉で発信・行動して、存在感を上げていかないと生き残っていけない。

今週1日(月)映画サービスデーから昨日までにかけて、多くの映画館で営業が再開された。細心の注意を払い、席数も50%以下にしている。私も1日に久しぶりに映画館で映画を観た。同じ列に私しかいなかったし、全員マスクをして気をつけているのか、咳払いひとつ聞こえてこない。映画館は元々換気基準が厳しいし、全く密じゃなく、むしろ安全な環境だったが、映画館に行こうという人はまだまだ少数。特にシニア層が戻ってくるのは当分先だろう。この状況がずっと続くと、映画館は営業しても赤字になっていくだけだ。

同じように、配給者がコロナ前ほどの配給収入を得られるまでは茨の道しか待っていない。難しい決断がいくつも迫ってくる。公開待機作品をどのタイミングで公開させるべきか、冬になったら第二波が来るのではないか、いっそのこと1年後まで寝かせてしまうか、新作の宣伝予算や収益シミュレーションはどう立てればいいのか、そもそも今の段階で新作を買う決断ができるのか、などなど配給者の悩みは尽きない。誰も経験したことのないこの状況においては、何をしても正解はない。とにかく口に出してみる、やってみる、失敗しても改善してまたやってみる、と少しずつ出来ることから、そのうち結果を出せるように動いていくしかないのだ。

私も取材を受けた「キネマ旬報」最新号は「ミニシアターで観た映画が教えてくれたこと」。思い出深い赤い髪のローラもいる表紙イラストだけでぐっときてしまったが、ミニシアター映画を届けてきた人、観てきた人たちの色んな想いに触れて、また気が引き締まった。一歩ずつでも進んでいかねば。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?