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今週のkinologue【11/22-28】

ぐっと冬に近づいたのを感じた今週、『〈主婦〉の学校』の上映劇場がメイン館のイメージフォーラムを含めてガラリと変わった。「上映中の劇場は今週末で全館終了ですー!」と告知を続けていると、札幌のシアターキノが1週間延長することを金曜に気づいて慌てた💦 お客さまからのリクエストで延長したというのは一番嬉しい展開。ありがとうございました❤️ シアターキノでは『人生フルーツ』を月1回上映しており、それがちょうど上映期間中にあたるので、確かに『人生フルーツ』をご覧になる方には観て欲しい作品だ。

なぜか今月はいろんなところで『YARN 人生を彩る糸』について話すことがあり、イメージフォーラムを編み包んだニッティングシネマを思い出しながら、真鶴まちなーれの「本小松石をヤーンボミングする」を見に行く。町歩きをしながら作品を巡りアーティストと交流するこれまでのまちなーれとは形は変わったが、「文化は人をつなぐ」をテーマに、真鶴の産業や文化を象徴する本小松石や石を運ぶ重機を、町のみんなで編み包んだ作品は味わいがある。世界中で行われているヤーンボミングでも、石を編み包むというのはあまりないのでは。今回の展示に至るまでのことを丁寧に解説をしてくださる方が作品に寄り添われていて、いつもながら温かいアートフェスだ。

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ニッティングシネマを率いてくださった203gowさんが監修されている池袋イケ・サンパークのヤーンボミングも、編み地制作のWSが終わり、ついに今週12/1からお披露目とか。冬空にカラフルな毛糸はホント映える〜🌈

真鶴から少し足を伸ばして、箱根のポーラ美術館へ。友人のSNSを見て気になっていた「ロニ・ホーン展」に滑り込む。サブタイトルの「水の中にあなたを見るとき、あなたの中に水を感じる?」は作品中の言葉なのか(図録がまだ出来てなくて確かめられず)、引き込まれる。言葉へのこだわりと、写真・ドローイング・ガラスなどによる「水」にまつわる多彩な作品が、ポーラ美術館の空間にもぴったりで美しかった。

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ロニ・ホーンが1975年から現在までくまなくアイスランドを旅し、作品を作り続けているということは全く知らなかった。しかし「水」に魅了されているアーティストがアイスランドにハマるのはわかる気がする。荒野のワイルドな温泉だけでなく、街中には温水プールがたくさんあり、レイキャビクの映画祭ではプールでの上映もある。氷河の水の色は目に灼きつく美しさだ。恐らく飽きることなく、アイスランドの「水」はロニ・ホーンのクリエイティビティを刺激し続けているのだろう。そんな彼女がアイスランドについて書いた本(その名も「ISLAND ZOMBIE」!)がミュージアムショップにあり、即購入。冒頭の文章に書かれていたのは "In truth, I believe Island chose me"。その後に詩のように綴られている彼女が惹かれるアイスランドの描写には、至極納得させられた。21人のアイスランド人の物語も面白そうだし、とにかく外国人目線でアイスランドをどう捉えているのか、とても興味深い。このまま春くらいまではアイスランドのことを想って仕事をし続けるので、何かと参考になりそう。ありがたい出会い。

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