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2020年コロナ禍後半②(11-12月)を振り返る。

あけましておめでとうございます🎍
年明け早々に前年を振り返るなんて情けない、、、子供の頃、夏休みの宿題を9/1にやっていたことを思い出させ、人間はそう簡単には変わらないということか(笑)。

11/11の『365日のシンプルライフ』DVDブック発売をきっかけに、kinologueのネットショップをオープン。過去作のパンフレットもかき集め、特典をつけて販売することに。時が経つにつれて忘れられていってしまう映画のパンフレットを、奇特な誰かが欲しくなったときに備えて、なんて。便利この上ないBASEのシステムを使いこなしてないので、まだまだ研究の余地あり。

6月の営業再開から夏・秋と少しずつ観客が戻ってきたミニシアター。ミニシアターを支えているシニア層は簡単に戻ってこなかったが、人と喋らず飛沫が飛ばない映画館は換気もいいし意外と安全とわかった映画ファンは、年齢問わず徐々に増えていった。50%だった販売座席数が10月の『鬼滅の刃〜』公開辺りからシネコンも週末は100%に戻り、ミニシアターも全席販売するところが増えた。売り上げ半減から70%くらいになってきたかな、という話が映画館から聞こえてきたり、少しは復調を感じさせていた。が、そんな中でやってきた11月下旬のコロナ第3波。そこから、また目に見えて観客が減っていく。ちょっとしたこのタイミングのズレで明暗を分けた作品も多かった。それでも、圧倒的なスクリーン数を保つ「全集中」作品は一定の観客数をキープして長く続き、その他の作品は短い上映期間で終わっていく一極集中の様相がくっきりと浮かび上がっていった。

12月16日にミニシアターや映画上映者の団体、コミュニティシネマセンター主催の全国コミュニティシネマ会議2020が、リアルとオンラインでハイブリッド開催された。

例年は開催会場近くのミニシアターが中心となっての活動報告や各回のテーマに沿ったシンポジウムで構成されている。しかし今回はリアルとオンラインで全国のミニシアター館主/支配人や上映者が登場して、長時間にわたって現状を報告した。見知った顔を久しぶりに見てホッとしたり、今、地方のミニシアターが置かれている厳しい実情を知ることができて意味深いものだった。そして、アメリカ・韓国・フランスのアートハウスの現状報告後はディスカッションの部。SAVE the CINEMAミニシアターエイドミニシアターパークHelp!The 映画配給会社プロジェクト仮設の映画館といったコロナ禍で生まれた新たな活動の代表者が集まり、それぞれのこれまでの活動と今後について話をした。この場には、制作者(監督)・俳優・配給会社が揃った訳だが、それぞれがミニシアターでつながっているものの、今後何か一緒に活動をしていくには、乗り越えるべき壁があるように感じた。それが何なのか、正直上手く言えない。単体の作品で一緒に仕事をすることはあっても、多様な映画文化を守りたいという気持ちで共に行動するには、同じ方向を目指しているという信頼感が必要なのだろう。私たちは配給会社は、監督や俳優の方々にそう思って貰えているだろうか。場としてのミニシアターが介在しなければ、そんな信頼関係は築けないのか、考えることは多い。同じ映画業界であっても、製作/制作・配給・興行の界は分かれていて、それぞれのバランスが取れているとは言えない。これもずっと昔からあった問題が、コロナ禍によって可視化されただけなのかもしれない。そんな気づきから、ちっちゃな独立系配給者として何が出来るのか、改めて思いを巡らす2020年の年末だった。

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