知恵袋に見る過激化

ネットで、有識者ヅラしたり徒党を形成したりのために、主張が過激化する現象。
政治的主張のないYahoo!知恵袋では、原始的な形で観察することが出来て面白い。

私は自分の趣味から、手芸、自転車、バイク、国内旅行などで回答することがあるんだが。

手芸と自転車は、トンデモ回答者が常駐し、極度のインフレが起こっている。

たとえばミシン
~1万:通販の玩具
~2万:量販店入門機
~3万:量販店実用機
3万~:コンピューターで名前刺繍可
7万 :小規模自衛用の高耐久機
(個人店はこれに数万上乗せ)

こういう状況なんだが。

知恵袋の常駐回答者たちの間では「最低で10万から」「家庭用ではデニムが縫えない」「特定1,2社以外は不良品」といったホラ回答が一般的だ。

誰かがホラを吹くと、負けじとホラを吹いて、レートが上がる。
上手く縫えないなどの質問に対し「ミシンが悪い」にしておくと、早く回答できて、最良回答認定を得やすい。回答者の技術や知識レベルが低いのだ(カメラ趣味を誇張し喜劇にしたような状態)。
真に受けた初心者が、自営業用を買って、糸の通し方が分からず質問とか、見かけた。

自転車の常駐回答者も酷い。
自転車趣味には「ルック」という差別用語がある。
かつてマウンテンバイク流行時「これは競技用ではないから山を跳ぶな」警告文が車体に貼られていた。これを以て通学用自転車などを「外見だけMTB風のルック車」と呼んだ。
今は拡大解釈され、非競技用をルック車、知恵袋では、10万以下をルック車、20万以下をルック車、とレートが上がっている。

知恵袋では、自転車趣味を始める予算が最低40万円まで高騰。
だが40万で質問すると、お前には早いとの非難もある。
逆に高校生が2、3万で質問すると粗悪品で路上に出るなとの非難もある。

やはり、ミシンと同じく、回答者同士が競ううちにレートが高騰したのと、回答者たちに技術的な裏付けがないのが要因に見える。
特に「カテゴリーマスター」がホラと罵倒を繰り返していたがバッヂを剥奪されて、板全体が少し落ち着きだした。

車やバイクだと、ここまで酷くはない。
ミシンや自転車がなぜ暴走するのか?

1つには「女相手の商売」だった件。
「女性は機械に疎い」を悪用し、タイヤのパンクで修理不能だと新車を買わせる手が、昔からあった。
脅して、オダテる、女性相手の昭和の商法が、ネットに蘇ったとも言える。

もう1つは、産業の空洞化。
自転車もミシンも、海外製が流入し、コモディティ化と特約店方式の崩壊があった。

大メーカーも海外製造で、個人店向けに型番だえ変えて供給し、個人店はセールストークで売る「量販店のは海外製の不良品」。
スーパーが登場した昭和後期のような詐欺、今でも細々と残ってるのが自転車なりミシンだとも言える。

客が来ずヒマな店主が、ネットにハマると、女性客を脅してきた伝統の詐欺トークをネットで披露しだす。

だが問題は、それを止める一般ユーザーが居ない件だ。
カテマスのバッヂなど付こうものなら、皆がホラを真似はじめる。
ここにネット掲示板の怖さがある。
ホラ吹きな権威を見付けると、取り巻き陣を形成して威を借りる。ネットの自己顕示ツールな面が悪く出る。

他方、女性を脅し、オダテ、虚偽を刷り込み、気付いた家族が止めても聞く耳をもたなくなる状態。ダマされた本人が被害を認めたくないもんだから家族や忠告者を敵視する。
こういった、パンクで新車式の「自転車屋トーク」はむしろ、精神医療や金融や結婚や就活といった場で、新たな詐欺ビジネスを生んでいる。

ネットでの虚偽流布について。
まず、左右の問題にすり替えることで追及をかわすことが多い。
さらに、告発者を障害者だとすることで追及をかわす手も、教育や福祉では多い。
短期在籍の自称元記者による「ファクトチェック」禍も、追及を遅らせた。

ネット情報検証は、相互監視に委ねられているので、日本的なムラ社会マインドを上手く刺激すればコントロールできる。この10、20年その悪用が栄えてきた。

どうしょうもない雑魚である自転車屋やミシン屋をさらに分析することで、ネットのデマ流布の研究ができるんじゃないかと考えている。ほれ、生物の起源を探るのにアメーバとか研究するじゃん、あれよ。




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